翌日に就活史上初となる最終面接を控えたいた私は、煮卵の池田と作戦会議を行っていた。
この最終面接を控えている会社は、先日若手社員との食事会にいった例のデザイン系の会社である。
池田は「ドーンと構えておけば大丈夫」ということだったが、私も経験上、人生初となるイベントでの勝率が異様に低いということもあり、精神論以外の対策もお願いした。
最終面接というと聞かれそうなことは何か、ということだが、やはり明確な入社後のビジョンについては聞かれるだろう。
正直このデザイン系会社でやりたいことはアプリゲームの開発なのだが、開発に関するプログラミングなどの知識を持ち合わせているわけではないし、そもそもアプリゲームをそれほどやっていないので、話が具体化できる自信はない。
ただ、世の中にインパクトを起こすような媒体を創りたいという思いだけは嘘偽りなく伝えられるので、そこに重点を置くことにした。
続いて想定されることとして、改めて志望動機を聞かれる上に、なぜこの会社なのかという深堀りまでされるだろう。
この質問についても考え物で、素直に答えるとしたら、「そもそも志望度合はそれほど高くはなかったが、インターンやその後のイベントを通して次第に志望度合が高まっていった」というところだが、前半部分を正直に伝えるかどうかは悩んだ。
これについては、不自然にならずに言葉の言い換えができそうであれば表現を変えて、無理が生じそうなら前半部分は削った上で伝えれば良いのではという見解に達した。
基本的には相手が聞いていて違和感や不快感を覚えるようなことは言わないのが良いに決まっている。
そこをうまく、自分の伝えたいエピソードと矛盾が生じないように伝えていくことが重要である。
これが就活時代に最も身に付いた力だと思う。
後は変に緊張しないことだろうか。
幸い社長がカープファンという話を聞いたので、緊張をほぐすための最初のやり取りに野球の話でもできるかなと思い、全くカープファンではないがこの日ばかりはカープを応援してみることに。
カープは惨敗した。
明日の雲行きは非常に怪しいものとなった。
-----2024年4月4日の私より-----
冷静に考えてビジネスの場で野球の話題は避けた方が良いですよね。
当時の私にはそのようなマナーが身についていませんでした。
まあそれこそ相手に不快感を与えなければ良いのだと思うので、この場合は私もカープファンであれば話をしても良かったかもしれませんね。