チケットのご縁があって、天空劇場で行われた「海の上のピアニスト」を観劇しました。

天空劇場に来たのは2回目です。前回はギリギリで走って劇場に入ったのですが、今日は少し時間があったので、北千住駅の中や周りををしばらくぶりにあちこち歩きました。

天空劇場は、ビルの最上階(21、22階)にありました。ホームページで劇場の写真を見ると劇場の上(22階)部分は、窓が沢山あるみたいです。最上階にあって、窓から空も見ることができるから天空劇場という名前なんでしょうか。

この公演では演出の都合で窓はすべて覆われていてホームページを見るまでは窓があることに気がつかなかったのですが、昼間に窓が開放されていて空が見えたらまた違った印象の劇場になるかもしれないと思いました。

いけない、いけない、また話がずれてしまいました。話戻します。

初日なので、なるべく内容に触れないように書くつもりですが、気になる方はここからUターンしてくださいませ。

劇場の中に入ると舞台の真ん中にピアノがでーん。それが一番に目に飛び込んできました。舞台上のかなりの面積を占めていました。とにかくピアノの存在感たるや半端なかったです。

ピアノの右に5~6段の階段があり、階段の上が橋のように数メートル舞台左斜め奥の方に伸びていて、橋の終わりに階段がありました。ピアノの右の手前の階段が舞台で重要な船のタラップになったりしてました。

暗くなり、ピアノの演奏で始まりました。
演奏は、鍵盤男子の大井健さん。大井さんはピアノの演奏で主人公のノヴェチェントを表現するという難しい役回りでした。 
大井さんの演奏がとても良かったのはもちろんですが、ピアノそのものもとてもいい音だったので、ピアノのことを家に帰ってから調べてしまいました。
天空劇場にあるピアノは、「Cベヒシュタイン コンサート・レジデンス D-282」
282というのは282cmという意味で、約3m弱長さがあるピアノでした。
グランドピアノの中でもコンサートホール用のフルコンサートグランドピアノで、ベヒシュタイン社のピアノの中でも一番近い大きいピアノみたいです。どおりで存在感半端ないわけです。

喜多村緑郎さんは、ノヴェチェントの育ての親であるダニーと友人のトランペッターとジャズの創始者の三役。
喜多村さんは、顔を塗ったり、髪型を変えたりいるわけではないのに、黒人のダニーとトランペッターとジャズの創始者を完全に別人として演じ分けてらっしゃいました。

北翔海莉さんは、最初の8歳のノヴェチェントが8歳に見えるんですよね。

喜多村さんも北翔さんもホント役者さんってすごいなあと思いました。

終演後、ミニトークショーがあり、この公演の作曲家・音楽監督でもある鍵盤男子の中村匡宏さんが進行を勤められました。

喜多村さん説明台詞が多くて大変だったという話。
この海の上のピアニストは、昨年12月に初演があり、今回は再演だったそうです。初演の時の喜多村さんは、半分くらいが朗読だったそうですが、再演で演出が変わり、全部お芝居になり、台詞の量が膨大で特に会話でない説明台詞が多くて説明台詞は覚えにくくて大変だったそうです。

北翔さんのピアノを弾く人の手の感触が柔らかいという話。
大井さんと北翔さんが二人でノヴェチェントを演じていて、二人が入れ替わる時にタッチをするのですが、その時の大井さんの手の感触が柔らかくてピアニストの手の感触はこうなんだと思ったそうです。
中村さんが喜多村さんに試してみますかと喜多村さんとタッチすると、喜多村さんも柔らかいですねと驚いていました。

大井さんが二言台詞があったという話。
声が出なかったら大変なので龍角散を準備しようかと思ったと話していました。

中村さんが、主題のテーマをアレンジして色々の場面で使用しているという話を聞いて、最近似たような話をどこかで聞いたような気がするなと思いました。
そうそう、思い出しました。林哲司さんのコンサートの時に林哲司さんがドラマの音楽をてがけた時の話になり、同じような話をしてらっしゃいました。

そう言えば、最近見ているドラマ「G線上のあなたと私」も「G線上のアリア」を色々アレンジして劇伴で使用しているのに気づきました。

曲や曲のアレンジも意識してお芝居やドラマをを見るのもまた違った楽しみかたがあるのだということを中村さん、林さんに教えていただき、お芝居やドラマの新しい楽しみ方が一つ増えました