2009年12月16日にアップした内容に、動画のライブ解説を加えました。
< 正しい平和、オバマ大統領のノーベル平和賞の受賞演説 >
そもそも何故オバマ大統領はノーベル平和賞を受賞したのかを思い起こしてみましょう。
委員会は受賞理由を「国際的な外交と諸国民の協力を強めることに対して並はずれた努力をした。特に『核なき世界』を目指すとする理念と取り組みを重視する」と述べました。
「核なき世界」へ向けての行動。具体的には4月、チェコ・プラハでの演説で米国の道義的責任に触れ「核なき世界」を目指す考えを表明し、またロシアとの核軍縮交渉に前向きに取り組んでいます。
また9月には国連安全保障理事会の首脳会合を主宰し「核兵器のない世界」を目指す歴史的な決議を全会一致で採択に導きました。
気候変動問題では、オバマ氏は国際政治の新しい状況を生み出したと評価されました。
今までの歴代政権とは異なり、単独行動主義を改め、多国間協調を重視する姿勢を打ち出し、問題解決の手段として対話と交渉に重きを置く姿勢が評価されたのです。
「平和=戦争をしないこと」という単純なものではないのですね。
=== しかしノーベル賞の受賞演説では「なぜ2つの戦争の最中にある大統領が受賞したか」という議論への返答としての説明が大半を占めている。
私はそれが残念でなりません。
また just war が「正しい戦争」と訳され(その訳を否定はしませんが)「戦争に正しい戦争などあるものか」というセンセーショナルな論点にすり返られることもいかがなものかと思います。
私であれば just war = 正義の戦い と解釈します。
皆さん、愛する人のためには戦わなければならないことがありますよね。
世の中には邪悪も存在して、それに対して「無言の抵抗」だけで済ませられないこともありますね。
=== *もう一度読み直しましたが、残念ながら…演説で述べられたのは just war=正しい戦争 ですね。
オバマ贔屓である私の思い込みがありました。。。
しかし又 just peace=正しい平和 も追い求めなければならないことも述べられています。
他国で人権が侵害されても指をくわえて見ているだけ、では済ませられないアメリカの立場と歴史があります。
圧制で国民の表現の自由を奪う国々には(戦争という手段をとるかどうかは別として)多国間で協調して時には制裁も考えなければならない。
水や医療も無い所に真の平和はもたらせない。