2000年に帝劇で初日を迎えた東宝「エリザベート」は、2004年のリニューアルを含め、帝劇では7度目の上演となる。 私は、何度観たか覚えていないけれど、一路エリザと内野トートの組み合わせが好きで、後にお二人が結婚と決まった時に、「さもありなん」と嬉しく思った。その時からも随分と時間が流れた。
さて、先日・・・。
素人耳にもエリザベートの音程がグラグラで、不安で落ち着いて聞いていられない。 ルキーニも、小さくまとまっていつもの様なパンチが効いていない。 トートも、エエッ?と思うほど、以前と違う歌声にがっくり。 声も年を取る・・とか、東宝エリザも旬を過ぎた・・とか、宝塚と違って「生徒」ではないのだから、プロとして完成された質の高いもの観せなくては・・・等と誠に失礼な酷評を頭の中で巡らせ、冷めた目で舞台を観ていると、同じ様に感じたのか、(←単に急用か) 同列に座っていた若い女性が席を立って帰ってしまった。
ところが、二部が始まるや、スイッチが入ったかのように、舞台は素晴らしく一変した。 ルキーニも声が出てノッテきたし、トートもまぁまぁ。。 特に、エリザベートとフランツ・ヨーゼフの「夜のボート」は、しっとりと歌い上げられ、胸が熱くなった。 私の拍手の手にも力が入るようになった。
床を這う鼠のような振り付けみたい、とがっかりしていたトートダンサー達が、二部では、上へ上へと躍動する私好みの黒天使のダンスになり、一瞬の瞬きもできない。 裸の上半身(男性だからできる)には、全員無駄な肉が全くない素晴らしいダンサー体型を見るのも清清しく眼福だった。
カーテンコールで、高嶋さんから説明があった。 その中で、
1898年9月10日に、エリザベートはルキーニ刺されました。 本日9月10日が命日です。 朝からトイレのライトが点滅していますが、エリザベートが降りてきているのかもしれません。。というようなお話であった。 それで一部幕開けでは、皆さん、緊張していらしたのかもしれない。
特製のエリザベートTシャツが9名にプレゼントされる抽選会があり、長いカーテンコールに、お得感も味わい、すっかり満足して帝劇を後にした。
因みに、私の右隣は初めから空席だった。 エリザベートが座っていたのかも・・・。![]()