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「ならず者」の徒然―歴史学と音楽と―

20代の歴史研究者が、研究や仕事、趣味である音楽鑑賞と名盤収集を通して感じたことなどを気ままに書いていくブログです。

半ば日記として書いています。

音楽はrock、特に60・70年代洋楽が中心です。

どうぞお付き合い下さい。





寒さが続いております。春が待ち遠しいものです。


さて、今回は『Out Of Our Heads』を取り上げたいと思います。


このアルバムはストーンズのレーベル統一がなされる前のものであるため、主にUS盤とUK盤が存在します。


主にと書いたのは、どうやら各国で曲順が異なる盤が出回っていると思われる為です。実際に、我が家にあるLPは、US盤のジャケットをしていますが、曲順がやや異なっています。(本来ならば「Mercy Mercy」から始まる)


『Out Of Our Heads』はUS盤が先にリリースされます。1965年7月26日のことでした。遅れること2カ月、UK盤は9月24日にリリースとなりました。


この二つのアルバムは曲目が大きく異なります。12曲中共通なものは僅かに6曲。もはや別のアルバムと考えた方がいいようです。


さて、アルバム全体はブルースやロックンロール楽曲のカバーを中心に構成され、「Heart Of Stone」のようなミック・ジャガーとキース・リチャーズの作品も見られるものとなっています。


このアルバムは後の『Aftermath』の前哨戦的なアルバムとして捉える方も多いのですが、自分はそうは思いません。


たしかにカバー曲が多いことには間違いありません。しかし、それ以上にアルバムには、ストーンズの既存楽曲への解釈が如実に反映されていると考えられるのです。


それまでは、『The Rolling Stones』内の楽曲のように、原曲に近いカバーのスタイルでした。


しかし、このアルバムでは今回取り上げる「She Said Yeah」のように原曲をやや離れたアレンジを効かせたものが多いように感じます。これは、ストーンズのブルースやロックンロールの解釈が一つの完成を見せたということなのではないかと思います。


これ以降、『Aftermath』に見られるように、カバー曲は減少し、オリジナル楽曲が増加していきます。その意味でも、『Out Of Our Heads』はストーンズの画期を知る上で重要なアルバムなのではないでしょうか。


さて、今回紹介したいのが「She Said Yeah」です。


ソニー・ボノ(ドン・クリスティと改名)と、ロビー・ジャクソンが共同製作した楽曲です。


まずはイントロの荒々しいギターリフ。そして、ミック・ジャガーのやや雑な歌い方。しかし、これらが良さなのです。


この粗削りな作品は、まさにストーンズの粗っぽさを表した作品です。これが丁寧に演奏されていたならば、魅力は半減していたでしょう。


そして、この2分にも満たない名曲は、「Mercy Mercy」へとバトンタッチをしていくのです。


今回はここまで。