私が介護業界で違和感を感じることの一つに『利用者さんへの安易なタメ語』があげられます。


「○○(下の名前やあだ名)ちゃーん、こっち行くよー。おいで~。」


「○○○をやってごらんよ。そうそう。へえ、けっこう上手いねえ~。」


「オシッコ大丈夫?時間だし行っとこっか。ほら、こっちだよ。」


このような言葉使いは極端な例ではないんですよね。


似たような言い回しを耳にすることはありませんか?



☆言葉使いを、語尾に”です”・”ます”を付けた丁寧語に変えましょう!


良い効果は次の通りです。


効果① 言葉の上でも尊重された利用者さんは、あなたに肯定的な感情を持って関わって下さるでしょう。


効果② 言葉のクッションを作ることにより、より接近したコミュニケーションを実践した時に、あなた自身が利用者さんの感情に巻き込まれずに、冷静な判断をしやすくなるでしょう。



安易なタメ語を使ってしまう人の問題点は、タメ語を選んで使っているという訳ではなく、おそらく無意識に使っているという点です。


タメ語口調の人から「利用者さんとの一体感が生まれ盛り上がる!」という意見を聞いたことがあります。


では、丁寧語では盛り上がれないのでしょうか?


たとえば、そういう人は職場の先輩や上司との話が盛り上がった時はタメ語に変わるのでしょうか?


そんなことはないと思います。


お互いが相手を尊重して楽しく過ごす手段として、きちんと丁寧語を有効に使っているのではないでしょうか。


尊重という面では利用者さんに対しても同じです。


利用者さんは「タメ語だから盛り上がり喜んでくれている」という考えは、タメ語を乱用している人の自己満足でしかありません。



また、以前のブログにて少し触れたこともありますが、介護の実践的な介入は言葉から入ることが多いです。


利用者さんの、感情に関わる個別的な援助をするときにクッション効果の無いタメ語を使い無防備な状態で会話を進めてしまうと、イレギュラーな出来事に対して、直接心への攻撃を受けるリスクが高くなります。


安易なタメ語の乱用は利用者さんに不快な思いをさせてしまうばかりではなく、介護者自身をも傷つけてしまうのです。


熱意から落胆への振れ幅が大き過ぎると、燃え尽き症候群(バーンアウト)にもつながります。



尊敬語や謙譲語などの言葉自体が変わる言い回しはとっつき難いという点がありますよね。


しかも、会話に”アドリブ”と”間”が必要な介護の会話中に、「え~と…、『言う』は『おっしゃる』で…、え~と…」などと考え込んでいては即戦的とはいえません。


『一日一善の介護』の理念の一つには、即実践することが出来てきちんと効果があるものをお伝えするということを掲げています。



今回の一善は即実践できる敬語です。


敬語といっても語尾に”です・ます”を付けるだけの丁寧語です。


文字の数としては『で』と『す』のたった2文字が付くだけです。


ですが、このたった2文字が心のクッションになり、相手の感情に巻き込まれない冷静さを保つ秘訣となるのです。


利用者さんにとっても心地良く、介護者にとっても気持ち良い、燃え尽きず末永く続けられる『WIN-WIN』の介護コミュニケーションを皆さんも是非どうぞ!