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果てなき原野でも無く、奥多摩の深い森でも無く、独歩の感動した武蔵野とは東京近郊の生活と自然が隣接する農村の景色だ。令和の現代、そんな情景が近郊にあるかといえばまだまだ残っている。

(画像:JAいるま野HPより)
埼玉のこの地域、JAが「いるま野」と呼ぶ川越市、所沢市、飯能市、狭山市、入間市、富士見市、坂戸市、鶴ヶ島市、日高市、ふじみ野市、三芳町、毛呂山町、越生町の10市3町のうち、入間川の南岸の一帯。

(所沢市内にて)
工場や倉庫群、住宅地の合間に垣間見る畑とか雑木林とか。「いるま野」でよく見る景色。

農産物の直売所もある。並ぶ朝採れの野菜はスーパーの店頭で求めるものより日持ちがするので、こういうところではついつい買い過ぎてしまう。因みに「いるま野」地域を含めた埼玉県では様々な野菜が多く育てられ、中でも里芋やほうれん草、小松菜、かぶなどの生産量は全国でも一・二位を争う。隣接する大消費地・東京でも埼玉産の野菜は多く出回り、このあたりの事情は江戸の頃と変わっていない。
都内や近郊の大きな公園の雑木林…「保存された武蔵野」も詩趣あるけど、こっちは「生きている武蔵野」なんだよね。大型トラックが頻繁に行き交う県道から一歩入った細い道が雑木林を縫うように進んでいたり、のどかな農村の情景が突然現れたりで散策していて楽しい。歩き疲れたら『山田うどん』で腹を満たす。あぁ埼玉、そして武蔵野。(続く)
