タイの現地時間で4月1日に徴兵制の抽選がありました。
タイでは21歳になると、徴兵制の抽選があり、赤なら当たりで徴兵、黒ならハズレで徴兵免除です。
日本の成人式ではないですが、身体測定等で適格かを確認された後、セレモニーみたいに集められての抽選なんですが、免除された人は大喜びです。
もう本当に隠す気ゼロ。
気持ちはわかるんですが、国の施策で当たりが徴兵なのに、はずれてみんな大喜びって大丈夫なのかと思っちゃったりします。
なにしろ、タイって王国ですよ。徴兵されたら王国軍ですよ。日本の右翼に言わせたら、天皇軍に入らずに済んで喜ぶとは何事だってなりそうなもんです。
日本に天皇軍なんてないので、そんな事にはなりませんけど。
とりあえず、対象となるのは35万人くらいで、実際に徴兵されるのは10万人ですから確率は4分の1。
基本的に全員徴兵される韓国に比べれば、全然ましですが、徴兵されると前線行きは免れないので、下手すればIS相手です。
しかも、そんな状況に追い込まれるのに給料は一般の21歳の平均給料の5万円よりも少なく、3万円程度。
日本の警察や自衛隊みたいに辞めた後も面倒を見てくれるようなこともなく、メリットは在任中は食いっぱぐれがないことくらい。
それに輪をかけてくれるのが、タイの国民性。ニューハーフに対して、すごく寛容なこと。
男ばかりの軍隊なので、基準はありますが、ニューハーフは徴兵免除です。
笑ってしまうのが選考の際、徴兵の基準を満たした男たちは上半身裸で地べたに座っているのに対し、ニューハーフたちは優雅に椅子でガールズトーク。
そんな優遇振りなので、ニューハーフの振りをしてやり過ごそうとするのもいるらしいです。
もちろん、ニューハーフが徴兵からはずれるのは、確率が上がるわけなので、不公平だと言う若者が出てくるのも当然です。
でも、実はニューハーフよりも酷い対象外になる理由があったりします。それはデブ。要は肥満過ぎると免除になるんだそう。
実際のところ、給料から見てもらえればわかるんですが、財政面で必要以上に徴兵することが出来ないため、ニューハーフやデブは不要ってことなんでしょう。同じ給料を払うなら、最低でも標準的な体型の方が鍛えやすいでしょうし。
多分、ガリガリ過ぎたり、小さ過ぎたりも免除されてそうな雰囲気でした。
でも、そうすると有能な人間が前線に行ってしまい、20前半の一番吸収しそうな時期に経済活動に参加出来ないって不利なんじゃないですかね?
ちょっと不思議な徴兵制度のタイのお話でした。