小林聡美さんが好きで、

出演されている映画は見ている。

 

どの映画も、必ずといっていいほど

料理のシーンがあって ...

それがとても清潔で、素材そのものが美味しそうで

油も とても綺麗な良い油を使っていることが

映像のなかから伺える。

  

 

そのなかでも、

もう何度も見ている

“めがね” という映画。

 

 

 

 

  

 

他の映画と違うところは

極端に セリフが少ないと感じる映画。

この映画を見る人 個人個人の想像や思いが、

うまく重ね合わせられるように つくられている。

 

 

その場の空気や 音や 匂いまで伝わってくる感覚になる。

 

 

心が疲れた時に見ると

ホッとする映画。

 

 

コロナ禍の今は、なかなかまだ

自分の思うように旅をすることができないけれど

この “めがね” を見ると、

南の島へ旅をした気分を味わうことができる。

 

 

〈和尚が、13年前に 東京から福岡へ移住した時が

まさに この映画の主人公/タエコさん状態だったなぁと笑う〉

 

 

 

以下、心に残るドイツ語のセリフ〈日本語訳〉 

 

 

「何が自由か知っている

道は真っ直ぐ歩きなさい

深い海には近づかないで」

 

そんなあなたの言葉を置いてきた

 

月はどんな道にも光を注ぐ

暗闇に泳ぐ魚たちは宝石のよう

ぐうぜんニンゲンと呼ばれてここにいる私

 

何を恐れていたのか

何と戦っていたのか

 

そろそろ持ちきれなくなった荷物をおろす頃

 

もっとチカラを

やさしくなるためのチカラを

 

何が自由か知っている

何が自由か知っている

 

映画の中で「ヨモギ」がドイツ語で暗唱した詩

 

自由とは、自分で歩く道を決めるということ。

自由とは、危険な深い海の中にも近づいていくということ。

危険なことに巻き込まれないようにという

あなたの心配する言葉を置いてきた。

 

月は

それぞれが選択したどんな道にも平等に

光を注ぎ

道を照らしてくれる。

 

近づかないようにと言っていた

深い海の暗闇に泳いでいる魚たちは

宝石のようにキラキラと揺らめいて輝いて見える。

危険なことを冒険して見つけることができる

宝石のような出会い。

 

偶然にも

自分は人間として生まれてきただけに過ぎない

この命。

 

それなのに、何を恐れていたのか。

何と戦っていたのか。

 

生きているだけで素晴らしいことなのに。

何を恐れているのか。

何を気にして戦うのか。

 

そんな重荷をそろそろ降ろしてもいい時が来た。

 

もっとチカラが欲しいのだ。

自分と他人に優しくなる力が欲しい。

 

何が自由かを知っている。

恐れることなく

怯えることなく

自分で選んだ道を自由に進むこと。

偶然手に入れた人間としての命を全うすること。

宝石のような経験を手に入れる自由を持つこと。