開業して1か月が経過しました。美味しいコーヒーを皆様に提供していきたい。そんな思いで始め、日々頑張っているつもりではいますが、取り組むにつれ、珈琲道なるものがあるとすれば、その道の奥の深さに気付かされる次第です。
このブログでは、起業後の経緯を語りつつ、美味しいコーヒーとはと、うんちくを語っていくつもりではありますが、なかなかそのようには簡単にまいりません。
大方の焙煎士の人たちは、生豆の焙煎時間を秒単位で計り、そしてその熱量のコントロールを経験値によって求め、さらにカップリングという試飲テクニックで、味定めしていくのですが、そんな彼らの地道な努力だけが、果たして本当に美味しいコーヒーを飲みたい、という飲み手側の望む味に応える方法なのでしょうか?
コーヒーの味を決めるのは、様々な要素があります。そして、さらにその要素にさまざまな条件が加わります。先ずは、生豆の種類と出来が大きく左右します。今年は、いつも高値を付けるパナマのゲイシャ(勿論、芸者ではありませんね。その種の発祥地とされるエチオピアの生産地の名前です)が、100グラム6万円以上で落札されたという話を聞きました。その価格は、希少価値とその評価によるのですが、珈琲豆の種類は、そんな高級豆を含むスペシャルティーコーヒーと呼ばれる、アラビカ種という格上の品種から、インスタントコーヒーなどに使われる普及品のロブスタ―種まで様々あります。そして、それらは、それぞれの産地、地域の人たちによって丁寧に育てられ、精製されて、特異な個性をもった味がうまれます。しかし、それだけではありません。あくまでコーヒーの木は、自然が育てるものですから、その時々の気象条件などによって、微妙に出来が違うとともに、味にも影響が出るのです。
だからといってコーヒーの味は、そのような生豆ばかりが決めるわけではありません。ここで登場するのが焙煎士です。それぞれ個性豊かで評価も千差万別の生豆を、上手にローストします。ある豆は深煎りが、ある豆は浅煎りがいいと判断して、美味しい味に挑戦していきます。鼻と舌と喉が武器といえるでしょう。これらを頼りに炎に向かっていくのです。

もっとも、味がこれで決まるかというと、まだ、豆を挽き、抽出するという作業も残っていますね。粗挽きか、細挽きか、そしてサイフォン、ネルやペーパードリップ、プレスといった抽出方法、さらに、何を加えるか、ホットがいいか、アイスがいいか、カップは何が、といった飲みかたなど、美味しいコーヒーを飲むためには、飲む方たちの努力があります。
これだけ、コーヒーの味を決める要素が多いということを見てくると、最後に珈琲の美味しい味を決めるのは、やはり飲み手の好みだ、ということになるのでしょうね。


