そのいち
昨秋40歳台とおぼしき女性が来店しました。
初めての来店であることはすぐに分かりました。
なのに、懐かしそうな素振りでテラス席の道路側へ進まれました。
「いらっしゃい」
「父が一週間前に亡くなりました。CafeBeのピザが食べたいなー、と言って眠りにつきました。」
「覚えてますか? いつもジーパン穿いて一人で本読んでたそうです。」
すぐに思い出しました。
確かにいつもにこにことひとりで寡黙にゆっくりと一時間ほど過ごされていました。
「お父様はね、いつも〔海からの贈り物〕のピザを召し上がってました。」
ご一緒に食べましょう、座る人のいない黒いスチールの椅子を前にして
私もひとかけらのピザを食べました。
そのに
ゴールデンウィーク始まってまもなく、混雑している当店に8人様ご来店。
席はほぼ満席状態にもかかわらず、なにがなんでも席を確保したそうである。
と、見覚えのある女性〔60歳台でしょうか〕、「あれっ、お父さんは?」
そうです、いつもご夫婦で一緒に来店していただいているお客様です。
「お父さん、死んじゃったのよ先月8日」
「一人で来ると寂しくなるだけだから、家族みんな連れてきたのよ」
懐かしそうに家族の方々に語ってらっしゃいました。
「お父さん、怒られたのよっ、だめだめっパスタのソース、そのままっ、てね」
はい、もちろん、いつもの「あれ」をお持ちいたしますよ。
そのさん
本日ご来店のご婦人は、一年以上前より月に一度は来ていただいてます。
2月の誕生日が過ぎたので、100歳になりました。
検診の後に、「何が食べたい?」と聞くと、いつも「CafeBeのピザ」と言われるそうです。
お嬢さん〔と言ってもお孫さんのいらっしゃる方ですが〕がいつも付き添われています。
嬉しくて、嬉しくて、いつも、ゆっくりとお見送りをさせていただいてます。
だから、
「不定休」なんてことは、私captainには、出来ないんです。