Cafe Shelly next 第48話 父としての贖罪 その19 | 【小説】Cafe Shelly next

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喫茶店、Cafe Shelly。
ここで出される魔法のコーヒー、シェリー・ブレンド。
このコーヒーを飲んだ人は、今自分が欲しいと思っているものの味がする。
このコーヒーを飲むことにより、人生の転機が訪れる人がたくさんいる。

「ぜひ、その方を紹介して下さい。どうすれば会えるんですか?」

 

「そのコーチは羽賀さんといいます。私から羽賀さんにお伝えしておきますよ。名刺などはお持ちでないですか?」

 

「あ、これをお願いします」

 

 上山はあわててポケットから名刺を取り出す。

 

「では、羽賀さんにこちらを渡しますので。連絡があるまでお待ち下さいね」

 

 上山の心はこれで一つ落ち着いた。自分がコーチングを学び、娘の紗代やみんなのためになれると思うと心が弾んできた。

 

 こうしてしばらくは連絡待ちとなった。が、それは意外にも早く訪れた。

 

 カフェ・シェリーに行ってから2日後、突然上山の携帯電話が鳴った。見知らぬ番号だ。もしかしたら、という思いで慌てて電話に出る。

 

「はい、上山です」

 

「あ、上山さんですね。ボクはカフェ・シェリーのマスターから紹介されたコーチの羽賀と申します」

 

「羽賀さん、お待ちしていました!」

 

 待ってましたとばかりに心が踊る。

 

「コーチングを習いたいということですね。もう少し詳しいお話をお聞きしたいので、近々どこかでお会いできませんか?」

 

 こうして羽賀コーチと合う約束を取り付けた上山。待ち合わせは今度の土曜日の午後、カフェ・シェリーでとなった。

 

〜おしらせ〜
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