「あら、みつるくん。ちひろ、どんな感じ?」
「その件なんですけど、お昼にちょっと時間もらえないですか? 話したいことがあって」
「ん、いいけど」
ということで、おねえさんと昼に話しをすることに。俺は自分の中の決意をあらためて確認して、いよいよ昼の時間を迎えた。
「で、話ってなに?」
「ちひろの口から聴くことができました。ソープ嬢のことも、借金のことも。だから、俺、決めたんです」
「決めたって、何を?」
「俺がちひろを守ります。だから、まずはちひろの借金、これを俺が全部払います。そして、ちひろには自分の夢を追ってもらおう。そう決めたんです」
「ちひろはなんて言ってるの?」
「ちひろに話したけど、それについてはまだ待ってって。でも、待つ理由がないでしょ。早く借金は返済したほうがいいんだし」
「うーん、ちひろにはちひろの考えがあるんだと思うけどね。実家の援助も断ったくらいだから」
「とにかく、俺がちひろを守ります。だからお願いがあるんです。ちひろが借金しているところ、教えてください。今日にでも借金を払いに行きます!」
ダン、と机を叩いて、俺は立ち上がっておねえさんに勢い良くそう言った。
「ちょ、ちょっとまってね」