第77話 ソープ嬢から教わったこと その24 | 【小説】Cafe Shelly next

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喫茶店、Cafe Shelly。
ここで出される魔法のコーヒー、シェリー・ブレンド。
このコーヒーを飲んだ人は、今自分が欲しいと思っているものの味がする。
このコーヒーを飲むことにより、人生の転機が訪れる人がたくさんいる。

「あら、みつるくん。ちひろ、どんな感じ?」

「その件なんですけど、お昼にちょっと時間もらえないですか? 話したいことがあって」

「ん、いいけど」

 ということで、おねえさんと昼に話しをすることに。俺は自分の中の決意をあらためて確認して、いよいよ昼の時間を迎えた。

「で、話ってなに?」

「ちひろの口から聴くことができました。ソープ嬢のことも、借金のことも。だから、俺、決めたんです」

「決めたって、何を?」

「俺がちひろを守ります。だから、まずはちひろの借金、これを俺が全部払います。そして、ちひろには自分の夢を追ってもらおう。そう決めたんです」

「ちひろはなんて言ってるの?」

「ちひろに話したけど、それについてはまだ待ってって。でも、待つ理由がないでしょ。早く借金は返済したほうがいいんだし」

「うーん、ちひろにはちひろの考えがあるんだと思うけどね。実家の援助も断ったくらいだから」

「とにかく、俺がちひろを守ります。だからお願いがあるんです。ちひろが借金しているところ、教えてください。今日にでも借金を払いに行きます!」

 ダン、と机を叩いて、俺は立ち上がっておねえさんに勢い良くそう言った。

「ちょ、ちょっとまってね」