ヤグディンの強さについて追記 | カフェ プリヤートナのブログ

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先日、ヤグ&トトの入籍に際して、ヤグの強さが好きだと申し上げたわけなんですが、それだけでは足らず、追記させていただきます。今更な話ですが。


ヤグの強さについて語りましたが、彼は常時強かったわけではありません。

2002年、ソルトレークシティーオリンピックで金メダルを取りましたが、その前年は、かつての同門の後輩のライバル、プルシェンコ選手にことごとく負け、どん底まで落ち込みました。

1998~2000年まで、世界選手権で3連覇していたヤグディンが、2001年は一度も彼に勝てなかったのですよ。

2001年、ショートプログラムも、フリープログラムも随一と思われるほど素晴らしいプログラムだったにもかかわらず、プルシェンコ選手には勝てませんでした。

 

オリンピックシーズン初戦、8月に行われたグッドウィルゲームで、最悪な点数を出し、スケートを止めたいと思うほどどん底に落ち込んだのでした。

だってね、ショートプログラムの4回転ジャンプで失敗してボードに激突してるんですよ…。ダイエットしすぎでコントロールできなかったからでした。動画を見ると本当に痛々しい…。

どん底と言ってもこの時3位でしたけどね。(どれだけレベル高いの。)


それでも、彼を支えてくれたコーチや精神科医のおかげで、彼はそのどん底から這い上がってきました。

グッドウィルゲームの後、スケートアメリカ、スケートカナダ、フランスのラリック杯、など、少しづつ上がってきます。

その時できる最高の演技をし、キスクラでの笑顔が本当に嬉しそうで楽しそうで、それを見ると思わず笑顔になってしまいます。(あの大きな蝶のぬいぐるみを振り回してるのとかww)

4回転ジャンプに失敗してるけれども、そこにはフォーカスせず、できた他のエレメンツにフォーカスしているから、めちゃくちゃ笑顔なんですね。オリンピックをピークにするため、この時はまだ完成度は低いのですが、その時できることの最高をやって見せる、というのがすごいのですよ。

自身を少しずつ取り戻してきたのですよね。


そしてグランプリファイナル、ヨーロッパ選手権、オリンピックまで駆け上がり、全て金メダル。そして最後の締めに世界選手権で4回目の金メダル。

1シーズンで全て金メダルで制覇した人は彼が初めてでした。伝説ですね。

それに、現役時代出場した世界選手権で6年間表彰台から落ちたことはありませんでした。


このどん底からトップまで這い上がる、この強さがすごすぎます。

どんなに辛くても、もうだめだと思っても、支えてくれる人の愛があって、自分と向き合うことができ、もう一度戦うと思えるというのがすごい。逃げなかったのがすごいです。この半年の短い間に、よくぞここまで、と思います。

この強さが好きなんですよね。

このシーズンの最後は本当に安定していて、輝いていて、絶対王者という雰囲気で、素晴らしいのですよ。


ホントに、グッドウィルゲームの彼と、オリンピック、世界選手権の彼が、同じ人なのかと思うくらい、全然違います。皆さまにも動画を見ていただきたい!です。

どん底を知っているから、人間が大きくなるというか。

だから、彼は痛みがわかるし、他の人にもすごく優しいし、繊細な心も持っています。

だからこそ、彼を慕う後輩も多いのではないかと思います。

いい時ばかりではない、悪い時も乗り越えてきてるから。


その後、彼は、股関節に先天的な故障を抱えていて、引退を余儀なくされました。その故障について、親に愚痴ることもなく、淡々と受け入れてました。どんなにか辛く苦しかったと思います。自分の力だけではどうしようもないことってあるんですよね・・・。

立ち直るのに一年かかったと言ってたと思います。

本当はトリノオリンピックにも行きたかったんですよ。それで、人工股関節の手術をして、再度オリンピックに挑戦しようとしましたが、それもトップレベルまで戻ることはできず、復活もなりませんでした。

どうしてこうも彼はジェットコースターのような激しい運命なんだろう、って思いましたよね。天国と地獄を行ったり来たり、みたいな。

それでも、その時できることをできうる限りベストを尽くしていたと思います。



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なんだかここまで書いて、何をいまさらヤグディンについて熱血して書いてるんだろうって恥ずかしくなってきました。

しかし、自分にとっては彼からいろいろ学ばせて頂いているので、まぁいっかー。

文才がないんで、「すごい」しか言ってない感じ…。


自分が「できる」ということを信じること、その時できることを精一杯やるということ、できなかったことよりできたことにフォーカスしていくこと、支えてくれる人の愛を受け取るということ、など今日は改めて思ったのでした。

すいません、ぶつ切りですが、今日はこんなとこで。彼については1回2回語ったところで全然足りないですゎ。

またいつか語りたくなったら書きますね。


カフェブログじゃなくて、ヤグブログになってしまいそう…。すいません。





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