シフォンケーキは、どうして、あんなに高く膨らむのでしょうか?


どうして、真ん中に穴が空いているのでしょうか?


シフォンケーキを焼き始めた頃、とっても不思議で


普通はスポンジケーキを焼く、真ん中に穴の空いていない型で焼いてみました。


すると、焼き上がりは膨らんで美味しいそうなのに


さめると、真ん中がへこんでしまって…


 


なんか、意味がありそうな、『真ん中の穴』ですね。


 


一般的に、スポンジケーキを焼く場合、型にバターを塗ったり


紙を敷いたりしますが、シフォンケーキを焼くときは


型にバターは塗りません。


紙を敷いたりしません。


なぜならば、シフォンケーキは、ロッククライミングの如く、膨らんでいくからなのです。


一歩膨らんでは、型にがっしりとつかまり、また一歩膨らむ。


両手、両足で、しっかりと型をつかむようにして、


そして、一度つかんだら絶対離さない。 


  ≪ 『私、あなたをつかんだら、もう一生離さないぃー』 シフォンケーキの生地さん談≫


そして『真ん中の穴』、生地に熱の伝わりが良くなるようにという意味もありますが


真ん中の部分も、しっかりロッククライミング、両手、両足でしっかり掴まり


生地が、へこまないようにしているのです。


  ≪ 『ぼくも、もう君を離さないよ』 型くん談≫


 


生地が、型に張り付いているから、焼き上がった時に型より大きくなっていれば


冷めても、型から小さくなることはないんですね。


ここで要注意、完全に冷めて安定した状態になっていないと、


型から出した途端、掴まるものがなくなるので、シフォンケーキは


ふぁ、ふぁ、ふぁ、ふぁ、ふぁ~ん~~♪


と、小さくしぼんでしまうのです。


 


型から出す、と言っても、バターも塗ってないし、紙も敷いてない


まして、ケーキは必死で型に掴まっている…


となれば、簡単にはでてきてくれません。


だから、パレットナイフや竹串を使って、型からはがし、シフォンケーキを取り出す事になります。


ってことは、取り出した後の型には、たくさんのケーキの跡が…


 


シフォンケーキを美味しく焼くためには、シフォンケーキの生地が、しっかりと型を掴んで


ロッククライミングできるよう、ピッカピカに洗っておく必要があります。


たくさんケーキの跡がついた型を洗うのは、結構重労働です。


こればっかりは、食器洗い機には任せられません!!!!


 


マスター飯島啓至が、夜な夜な金たわし片手に、シフォンケーキの型と格闘してくれるおかげで


美味しい、美味しいシフォンケーキが焼けるのでした。


お父さん、ありがとう。