発する気というものは、必ずと言っていいほど放物線を描きます。

思いだったり、熱意だったり……。

その時々で揺れる気持ちです。

 

はじまりがあって、そして終わりへと……。

高揚していく気持ちと切なさに押しつぶされるような感覚。

 

古くは短歌でも、そんな移り行く心模様を歌われるほど……。

 

コニー・スティーヴンスのセリフ入りの『トゥ・ヤング』を聴くと、キュッと軽く胸を締め付けられる感覚に襲われます。

 

小説は、長いスタンスをかけて、それらのニュアンスを丁寧に描いてくれます。

 

ひっそりと憧れていた女性でした。

銀座にあるとある百貨店のエスカレーターにて。

ひっそりと憧れていた女性でした。

初めて見かけてからというもの、どういうわけか彼女の小説を購入したのを覚えています。

またひとつ、好奇心の扉が開かれた気がしたものでした。

 

今思うのは、直線ではなく、やっぱり放物線です。

引力のせいではないのは明らか……。

おそらく、気づかないだけで、知らぬ間に、限界効用逓減の罠に陥っているのでしょう。