お盆が終わり、なんとなく井上陽水の歌が夕焼けに滲む気がしたのは、もうずいぶん前のこと……。

2010年あたりから、残暑の厳しさが増したように思います。

 

本の表紙の打ち合わせ。

確か2016年……。

9月でしたが、丸ノ内線を出て、眩い陽射しに街路樹の木陰さえありがたく思えたのを覚えています。

 

歌は世につれ世は歌につれ――そんなことわざを思い浮かべるのは歳のせいですかね。

バブルの崩壊は1990年とされていますが、個人的には山一證券の倒産と思っています。

 

2000年前後、オーディオは最盛期を誇っていたように思います。

今思えば、線香花火の散る直前の華やかさだったとも……。

 

今も使っているラックスのプリメイン。

ビクターのCDは手放したものの、フォステクスのスピーカーはまだ健在です。

テクニクスのアナログプレーヤーは、昨年新しいものに……。

ま、他にもいろいろありますが、メインはそのあたりです。

 

ゆっくりとCDやレコードを聴いていて、ふと思ったことがあります。

岡野さんのドラム。

あの有名なオール・アメリカン・リズムセクションの一員、ジョー・ジョーンズそのもの、ということです。

抜群のドライブ感とグルーブ感。

ジョー・ジョーンズとブライアント兄弟によるレコードを持っています。

また、50年代の録音のレスター・ヤングとテディ・ウィルソンによるレコードとCDも……。

先日の天橋立ジャズフェスティバルでの深尾さんのステージでも、岡野さんのすごさを目の当たりにしました。

 

昨年の12月、金谷さんのピアノ、光岡さんのベース、そして岡野さんのドラム。

そのとき、藤井さんの書きソロの『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』をセッションで演奏させて頂いたのが、今では私の宝物です。

金谷さんにも、今回がいちばんよかったよ、と言ってもらえたのも、とてもうれしかったです。

 

次回、いつ開催されるかはわからないものの、今度は『オール・オブ・ミー』に挑戦しようと思います。

レスター・ヤングを知ったのは中学生の頃。

高校生になってから3枚組のレコード『J.A.T.P.』を買って、そこからずいぶんとすそ野が拡がっていったように思います。

 

そんなことをふと思い出しました。