4月に入ったというのに、まだまだ風は冬の厳しさを引きずったまま……。

昨日は、起毛のスウェットに薄手のマウンテンパーカーを着て師匠のところへ。

厚かましくも、これからの自分の思いを伝えました。

 

何も成し得ていない自分に、いつだって歯痒さはつきまといます。

それは、まるで影のようにぴたりと貼りつき、背後でそっとほくそ笑んでいるような気もします。

 

思えば、もう2年。

お客さんのカフェにて行われていたジャズセッションがきっかけで、アルトサックスに真剣に取り組もうと……。

とりあえず、なんとか吹けるように、と練習していた『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』。

ホホホ……。

何度かジャズセッションに参加させて頂き、ここにきてようやくこれから乗り込む列車が見つかったように思います。

 

師匠は快諾、日日是好日と参りたいところです。

こんな田舎に住んでいて、プロのジャズ・ミュージシャン方に指導を受けられる幸運を逃す手はないですね。

 

ふと、何年か前、名越明子さんと踊ったジルバを思い出します。

軽くてしなやか。

まるで絹のような感覚に酔いしれたものです。

『いなせなロコモーション』を背に、彼女とずっと目を合わせつつ、確実に私の口元は緩んでいたはず……。

 

心地よい緊張感は、ある意味品質の高い潤滑油そのもの。

映画『アメリカン・グラフィティ』でもスティーヴがテリーに注意事項として告げています。

『オンリー・カストロール!』

ま、まさにそんな感じです。