予報通りの降雪に、朝から雪かきです。
また、日中も断続的に降るとのこと。
今週は、こんなふうに雪に悩まされそうです。
雪のいいところは、すべてを真っ白に覆い隠すということ。
道路脇にポイ捨てされたゴミ。
放置されたままの雑草。
でも、それは仮初の美しさ。
ある意味、人間らしさのようにさえ思います。
いくら取り繕ってみても、時間の経過とともに本性が顔を覗かせるような……。
ひとり、ふたりと仲間が増えるごとに悦びもひとしお。
でも、次第に素直な気持ちは、いつの間にか仲間意識に埋没してしまい、口をついて出る言葉には建前寄りのバイアスがかかります。
いいものを本気でこしらえる気概があれば、自分のことを棚に上げてでも、互いに注意し合うのがよいと思うのですが……。
また、これはこれで細心の注意を払わないと危うい亀裂を生じさせかねない代物です。
そのため、いつまでたっても変わり映えしない現実から目を背け、甘い妥協に身を委ねることになるのでしょう。
サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』を初めて手にしたのは中学3年生の頃。
背の幅が2センチくらいの新書版だったと思います。
ある意味、ホールデン・コールフィールドに自分を重ねていたように思います。
高校へと進み、『メンズクラブ』や『スイングジャーナル』という雑誌に出会ってから、再度その本を手にしました。
以前は、よくわからなかったことが、少しずつ見えはじめたのを思い出します。
また、ユングの心理学の本を読んでからは、なおのこと主人公の気持ちに同化していく自分に気づきます。
神田外語に通うようになり、根幹のような出会いを通して、微熱を孕んでいた焦燥が、徐々に解放されていくのを実感したものです。
会社裏の田んぼ一面に降った雪を見ては、ふとそんなことを思い出しました。
何も成し得ていない自分にうんざりしつつも、往生際の悪さが影のように足元から離れない現実に戸惑うばかり……。
3月にはプロの演奏家のホストによるジャズセッションが開催されます。
プロの方に護られての演奏は、本当にうれしい限りです。
少しでもいい演奏になるように、と優しく手助けしてくれます。
アルトサックスの腕前が上がるタブレットのようなモノでもあればありがたいのですが……。
私なら、『MALTA』と書いてあるタブレットを一粒、『ナベサダ』と書いてあるモノを一粒。
それと、『ソニー・スティット』と書いてあるモノを一粒、一度に頬張りたいと思います。
それで、『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』を思い切り吹いてみたいですね。
ま、現実は練習あるのみですが……。
ホホホ……。




