人生には、3つの坂があるといいます。
ま、よく耳にする言葉のひとつ。
上り坂、下り坂、それとまさかの坂。
この歳になると、深いところまでよくわかります。
雨や風、日照りに洪水。
いろんな季節を通り越しても、なお想定外なことにぶつかってはオロオロしたり悦んだり、と……。
まさかの坂……。
その坂は、上っている段階はとてつもなく高揚感に包まれます。
そして、頂を過ぎ、下りに差し掛かってくると、これはもう経験から、『あ、そろそろかも……』なんて思ってみたり……。
平地に辿り着くまでには、砂浜で陽ざしを浴びて光る貝殻のように、キラキラとした想い出に変わっていきます。
決して忘れることのない……。
何かの記事で『永遠の恋人』という言葉が目に入り、ふとそんなことが脳裏を過りました。
永遠の恋人……。
結婚をするわけではなく、ずっと恋愛感情を抱いている、ということですかね。
私にしてみれば、それはかなり難しい状況です。
過去を振り返ってみても、到底無理難題なこと。
目の前に差し出された食べ物を、目だけで満腹感を感じるように言われているのと同じです。
それは、私にとって、修行僧並みの苦行でしかありません。
過去を振り返ってみても、やっぱり、気になる人がいれば、話したくなるし……。
話すようになれば、同じ空間を共有したくなります。
永遠の恋人……。
そんな感覚は、社交ダンスの先生に対して、がいちばん近いかもしれません。
片想いであっても、ですが……。
ホホホ……。
初めから一線を画してますからね。
年齢は、私よりも11年上。
オードリー・ヘップバーンのような雰囲気を醸します。
それもイヤミなく、です。
ステキな方だなぁ、とつくづく思います。
でも、今年を振り返ってみても、レッスンを受けたのは2回のみです。
ブルースでフロアーを1周。
それと、楽しく笑顔でジルバとルンバ。
今では、そんなくらいです。
今年もカニを贈りましたが、恐縮しつつも始終笑顔でした。
先生は、温泉とビールがお好き。
来週には、オールディーズのダンスパーティー。
今年も家族で参加させて頂きます。
あと、毎回ジルバの相手をして頂く御姐さま方と踊るのが楽しみです。
今年は、かねてからリクエストしていた『想い出のアニーローリー』を演奏してくれるとのこと。
自らがリクエストした曲がはじまったら、踊らないと失礼ですからね。
家内と娘には、毎回『浮気現場』とツッコまれますが……。
フフフ。
イヤミのない爽やかな風のような恋。
そんな純粋な世界観に浸るには、やっぱりこの曲ですかね。
しかも、彼女の歌い方、セリフ回し、どれをとっても胸が熱くなります。
コニー・スティーヴンスが歌うセリフ入りの『トゥー・ヤング』。
いつ聴いてもフラッシュバックが止まりません。