どうやら、今日から明日にかけて、高気圧のおかげで天気に恵まれそうです。
少し開けた窓からは、涼しい風が車内へと入り込んできます。
朝晩の気温の差が激しくなってきた今日この頃です。
空を見ていると、若い頃の憧れが仄かな甘みをともなって心にすっと蘇ってきます。
『新婚さんいらっしゃい!』という番組。
小学生の頃から見ていたように思います。
日曜日、お昼ご飯を食べたあとくらい。
脳裏に焼き付いた平和堂貿易さん提供の『テクノス』や『ラドー』の時計。
いつの間にか私の憧れに。
『メンズクラブ』を片手にトラッドを気取っていた高校生の頃。
ページをめくっていると、『復刻版シリーズ』との広告が目に留まります。
そこに掲載されていたのがスイス・メイドの『テクノス』の腕時計。
小遣いから少しずつ返す、と親にせがんで手に入れました。
オロビアンコと同じですね。
今ではテクノスはセイコーが商標を獲得し、スイスでのメーカーとしては廃業しているはず。
あの頃のロゴは、セイコークラウンのような感じです。
どちらがインスパイアされたのは一目瞭然ですが……。
アパレルのメーカーに就職し、エグゼクティブに憧れて購入したのがラドーの腕時計。
たまらなくうれしかったのを今でも覚えています。
当時、よくからかわれたものです。
腕は二本しかないのに、そんなに腕時計ばかり買ってどうするのよ、と……。
今思うと、どんなことも必然のような気がします。
偶然というものはどこにもなく、すべてのものがはじめから仕組まれているような……。
抗ったり、任せたり、また妥協したり、と。
すべては計算された糸の太さや織り方で、それぞれのタペストリーが仕上がっていきます。
平織だとカチッとした仕上がりに。
綾織だと緩く伸びる感じに、と。
今日は、午後からアルトサックスのレッスンです。
先生の笑顔に会うのも久し振り。
月二回なので、今回は前回から3週間空きました。
ついでに、時計屋さんにも行く予定です。
修理に預けたラ・メールの腕時計を受け取りに……。
それも、高校生の頃に買ったモノです。
タンギングの難しさに悪戦苦闘です。
『クラリネットをこわしちゃった』で練習中です。
口笛では簡単なのに、リードと舌の感覚がうまく掴めません。
早く『茶色の小瓶』に行きたいのですが、ここを乗り越えないと、と奮闘中です。
ジャズ喫茶にいる自分を想像しながらの毎日です。
未来予想図は、いつだって憧れの先にあるものなのかもしれません。




