ブログを拝見している方の記事に、外苑のいちょう並木の写真がありました。

とても懐かしく、しばらくしげしげと見入っていました。

 

神田外語から帰る道すがら、銀座線を途中下車。

246を歩いて並木道へ。

何度かそのまま渋谷まで歩いたことも。

東横線の綱島駅までの時間を、もっと大切にしておけばよかったと思ったり……。

まだ表参道に古い鉄筋コンクリートのアパートがあった頃の話です。

 

どんな思い出も、夏の終わりの夕陽に似た味わいを纏っているような気がします。

 

10代、20代、30代、40代と、その時々の事をふとした瞬間に思い出す時があります。

偶然入った料理屋さんだったり、ふらりと立ち寄ったコーヒーショップだったり。

鼻をツンとさせる夜の空気の時もあれば、雑踏の中でふわりと匂い立つ華やかな香りの時も。

 

その時々で趣味や嗜好は変わるものの、根底にある核のような強い憧れは変わらないもの。

それは、心の中で根を張り、幹が大きくなるにつれ、枝にはいくつもの葉をつけてはどんどんと成長していきます。

高校生の頃に買ったクラブ・ラメールの腕時計。

あの頃の物差しは、『メンズクラブ』や『スイングジャーナル』でした。

それらの目盛りは、今でもしっかりと胸に焼き付いています。

 

 

先日、ようやく自転車ポートが完成しました。

昨日は仕事を早く切り上げて、自転車の籠を取り付けました。

そのあと、水やりです。

しぶとくバラが咲いてくれていました。

 

この大きさの幼虫は、アゲハ的な蝶ですかね。

軽く10cmはありました。

それにしても季節感がズレているような気もしますが……。

 

今を懐かしく思えるように、なんとか無事に乗り越えたいものです。

20代の頃の熱量はないものの、その代わりに経験値で補っていければ、と思う今日この頃です。

 

今日は、しとしとと雨が降っています。

今、事務所で流しているのは、スコット・ハミルトンとエディ・ヒギンズのアルバム。

テナーサックスの音色は滋味に溢れ、ピアノの響きはしずくとなって心をしっとりとさせてくれます。

とても落ち着く演奏です。

『It's A Lonesome Old Town』

好きな曲のひとつです。