自分がしたいことと、相手が求めていることの間には、少なからず齟齬があるもの。
どんな人にも当てはまることのひとつのように思います。
一昨日の夜から、寝るときにビリー・・ジョエルを聴いています。
アルバムは『ブリッジ』。
ポップスのアルバムでは、最後になる『リヴァー・オブ・ドリームス』のふたつ前の作品です。
クラシック音楽への傾倒をみせるのですが、個人的には疑問符が頭の中で小刻みに揺れたまま。
これまで多くのジャズ・ミュージシャンに取り上げられた名曲の数々。
それに、自身のアルバムでも、ジャズ的なアレンジの曲が多く見受けられたのも事実。
どちらかと言えば、ジャズへの憧憬が、淀むことのない川のように、彼の心の奥に横たわっているのかと思っていたほどです。
初めて聴いたのは中学生の頃。
洋楽を聴くことが、ちょっとしたステータスだった頃です。
『ニューヨーク52番街』や『ストレンジャー』あたり、次いで『グラスハウス』。
そんなことを思い出したのは、田村さんのインタビューでの一節。
――自分は喜劇は好まない。
シリアスなラブストーリーが好きだ、と。
でも、私が喜劇をすると、みんなが喜ぶんですね――
私自身、どんなことを求められているのかな、とふと思ってしまいます。
いちばん小さなコミュニティ、それは家族ですが、どうでしょうかね……。
会社も同じかもしれません。
どこにプライドを置くのかで、まったく違う地平へと意識は辿り着くものです。
笑顔の咲く温かい景色に包まれてみたいと思いました。
ご冥福をお祈りします。
古畑任三郎は、和製コロンボのようで、毎週楽しみにドラマを見ていたのを覚えています。
『ブリッジ』のアルバムに収録されている曲『A Matter Of Trust』。
個人的には、ふと『Honesty』のアンサー・ソングのように思えてしまいます。
続く『Baby Grand』。
粋でジャジーな感じの曲です。
レイ・チャールズと一緒に歌っています。
年齢を重ねることで、スコープやメジャーの目盛りの精度は必然的に向上していきます。
心の持ちようは、いくらでも捉え方で変わるもの。
そんなことを考えては、自分も年をとったものだと独り笑いです。
おススメのアルバムです。

