昨日、久し振りに項羽と劉邦のDVDを観ました。

観終わって、どういうわけか微妙な後味がつばに混じります。

 

作り手によって、多少のバイアスはかかるもの。

今、大河で放映している明智光秀にしても同じ。

 

見方を変えれば、解釈さえ大きく変わるもの。

 

私は、石田三成と明智光秀を若い頃から好きで、よくまわりから馬鹿にされたものです。

松永久秀あたりも大好きです。

 

トヨタのよさを知っていても、自分では買わないということに似ているのかもしれません。

辺境的な捉え方なのかもしれませんが……。

ヨーロッパで頑張るマツダに惹かれます。

 

個としてみれば、とても魅力的に映る項羽。

それに引き換え、ずるさが目立つ劉邦。

 

誰にでも、いいところと悪いところがあるのは当然です。

でも、その人のいいところだけを真似ていけば、必ず自分はひとつ成長します。

そして、自分の悪いところの反省を忘れずにしないといけませんが……。

 

項羽と劉邦のいいところのそれぞれを持ち合わせることができれば、何も言うことはないのですがね。

いちばんの近道は、道理に沿って、捉え、考える、ということなのかもしれません。

 

非常事態宣言から解除までの一連の動きでも同じような感覚に陥ります。

建前と本音、初めから見えていた景色に、どう整合性という絵の具で彩を添えていくか……。

 

何を指針にして行動を起こせばいいのか、おそらくほとんどの人が知っているような気がします。

 

少なくとも、アベノマスクには初めから目もくれない人たちでしょうね。

 

――

All of me, why not take all of me
Can’t you see I’m no good without you

Take my lips, I want to lose them
Take my arms, I’ll never use them

Your goodbye left me with eyes that cry
How can I go on, dear, without you
You took the part that once was my heart
So why not take all of me
――『all of me』の歌詞の一部です。

メロディーも素敵だし、歌詞も可愛くてたまりません。

流れるように歌うローラ・フィジィやしっとりと歌うシャーリー・ホーン。

ビリー・ホリデイの明るさやアビ・レーンの堂々とした感じもいいですね。

でも、やっぱり私はレスター・ヤングとテディ・ウィルソンの演奏が好きです。

これ見よがしのテクニックに走らず、自然に奏でる姿勢に癒されます。

お互いのいいところが、素直に表れた名演奏のひとつですね。