ねずみ色の雲が、頭上を覆っています。

でも、気持ちはいくぶん爽やかです。

 

またひとつ練習課題ができました。

こういうことがあると、俄然やる気が出てきます。

 

無意識のうちにリードに舌を当てて、アタックの強い音に。

それを、息だけで吹く練習です。

 

ラッキーだと思ったことがあります。

それは、今の自分がまったくの初めてはない、ということです。

これまで一年半くらいですかね。

好みがある程度確立されていること。

音色やジャンルなど……。

クラシックの先生なので、吹き方や音色において、これまでの先生とはずいぶんと違いがあります。

でも、基本を学べるのは大きなチャンスです。

 

どんなことでも同じですが、自分にとっての100パーセントというものはありません。

自分のためだけに存在しているわけではないからですね。

映画や小説、音楽だって同じ。

どこにメリットを見つけて、どう取り組んでいくか、で成長のスピードは変わるもの。

 

先生は、どんなことをしたいのかを明確に言ってもらえると、進め方がわかるのでありがたい、とおっしゃっていました。

ジャズ的なアプローチは、私もこれからですので、一緒に頑張りましょう、とも付け加えられました。

 

次回は、私のお気に入りのミュージシャンの演奏を集めたCDを持参してのレッスンです。

先生も是非聴いてみたい、とのこと。

過去にMALTAとも共演されたことがあるようで、ムービーを見せてもらいました。

この端にいるのが私です、と笑顔で指をケータイの上に滑らせました。

 

正直、技巧に走るような上手さを目指せるわけでもありません。

でも、吹いていて楽しくて、聴いてもらって気持ちいい演奏ができるようにはなりたいもの。

そんなことを思いながら、今日も少しマウスピースをくわえてみようと思います。

 

 

『Dancing makes you smile』、というMALTAの曲が大好きです。

夏の強い陽射しのようなサウンドが、層になって降ってきます。

熱いリズムに誘われて、自然に身体が揺れはじめます。

視線を合わせて踊ると、つい笑顔になってしまいます。

4ビートのオーソドックスなアプローチで制作した『マンハッタン・イン・ブルー』。

ずいぶん前に購入したアルバムです。

哀愁を感じさせながらも、彩色を忘れないMALTAの『アイム・ア・フール・トゥ・ウォント・ユー』。

アート・ファーマーの滋味深い味わいとは別の鮮やかさが感じられます。

いいですね。

エディ・ヒギンズとスコット・ハミルトンの演奏は、しっとりとした小雨の降る日なんかにはピッタリですね。

『マイ・ファニー・ヴァレンタイン』、というアルバムに収録されています。

たまりません!