今朝は、雨上がりです。
桜の花も、ずいぶんと散りました。
時折、小さな花びらがフロントグラスを掠めていきます。
時間は確実に進み、あらゆるものを瞬時に過去へと流していきます。
今というのは、つねに未来のステージ。
そう思うと、気持ちが凛としてきます。
若い頃は、子供の時も含めて、時間は無限なもののように錯覚していました。
同じ日々の繰り返し。
時には、持て余す時間を埋めることだけを考えたり、と……。
自分の意思を反映させられる時間の有効性と希少性に、あの頃は気づきもしませんでした。
今の自分を振り返って思うこと。
それは、様々なことが皮膚となり血液となって、今の自分を構築していることです。
その時々の感情は、時間の経過とともに薄れていき、足跡のような残滓だけが静かに堆積していきます。
そしてそれは、ふとした時に、懐かしい思い出となって気持ちを優しく包んでくれます。
今、政府も含め、国民の誰もが、最前線で――不安を抱えながら――見えない敵と戦っています。
一連の作戦の行方が、期待通りの着地点を迎えられるように祈るしかないですね。
『YOKOHAMA20才まえ』のレコードをかけながら、コットンパンツにアイロンをかけていたのを思い出します。
暑い夏の夜。
エアコンをかけていても、ちっとも汗が引かない。
選択科目で知り合った、ソバージュの彼女を思い浮かべながら……。
本当は、勉強が最優先のはず。
だって、親のお金で行かせてもらっているわけですからね。
感謝の気持ちが希薄だった頃のツケを、いろんなところにせっせと払っている気がします。


