昨夜、CDを整理していて、思わず聞き入ってしまいました。

渥美マリ、という女優さんのCD。

“和製ブリジット・バルドー”と称賛され、元祖セクシー女優の一人として、妖艶な演技と魅惑的な肉体で一世を風靡したとのこと。

リアルタイムではないものの、そのあたりのことを思い浮かべながら聴いていました。

そのあとに続いたのが、どうやら松坂慶子のようです。

そうやって見てみると、一本筋の通った系譜を辿れるものですね。

 

私は、中学生だったか高校生だったか、『酸っぱい経験』を聴いてから多岐川裕美の魅力にやられました。

『さそり』シリーズを遡って、源泉である梶芽衣子に突き当たります。

『鬼平犯科帳』でも、梶芽衣子と多岐川裕美は共演しています。

タイプの違う二人を上手くキャスティングした作り手さんの洞察力には、ほとほと参ります。

 

適材適所という言葉、ずいぶんと垢にまみれた感さえ否めませんが、物事の輪郭を際立たせるためには本当に重要なことだと思います。

決して偶発的なものではなく、そこには確固たる必然的な要素が存在します。

スプリングスティーンだって、Eストリート・バンドの存在なくして成功はなかったのだと思えます。

中学・高校生の頃ですかね。

名取裕子の写真集をめくりながら、友達と鶴光のオールナイトニッポンの話や短波ラジオの話で盛り上がっていました。

スネークマン・ショーのレコードもよく聴いたものです。

その頃の感覚は、今でも私の中で滔々と生きている気がします。

 

当時、スプリングスティーンのアルバムで大ヒットを飛ばしたものがあります。

レコードを予約して購入したのを覚えています。

『Born in the USA』。

B面の1曲目に収められている『NO SURRENDER』、という曲に未来を重ねてはワクワクしたものです。

We made a promise

we swore we'd always remember
No retreat, baby, no surrender

この歌詞がたまらなく好きで、今でも時々呟いたりします。

 

やっぱり、諦めることなんて、そう簡単にはできないもの。

縮こまっていると、いつまでたっても不完全燃焼のまま。

とりあえず別のものを食べてみては、落ち着きの悪い消化不良を引き起こす。

 

後退せず、なんとか踏みとどまり、諦めずに前を向く。

様々なシチュエーションで、私はこの曲の歌詞を思い出したりしました。

No retreat,  no surrender!

陽射しがたっぷりと降り注ぐ今日のような日には、まさにうってつけの曲ですね。

 

 

会社の裏側へ回ると、桜が綺麗に咲いているのが見えました。

季節は、いつもと同じように巡るものですね。

気持ちが癒されます。