早朝は、思いのほか過ごしやすく、メダカのえさやりも気持ちよくできました。

昨夜の気温が、落ち着いてくれたのがよかったのかもしれません。

寝ているときに、途中で寒くなり、エアコンのスイッチをオフに。

 

今日は、お得意様へのお見舞いとまでもいかないですが、ちょっとした顔見せに。

そこの大奥様が、少し前に白内障の手術をしたとのことでした。

一昨日、従業員からの報告で知り得たことです。

 

大奥さんの大好きな知恵の餅を買って、それを携えて店の奥の暖簾をくぐります。

若夫婦が出迎えてくれ、大奥さんを呼んでくれます。

『ちょっと文殊に行く用事があったので、これ、どうぞ』、と声をかけます。

柔らかな笑みを湛えて近づいてきては、世間話に笑顔が弾けます。

すると、若奥さんが、袋に詰めたものを手渡してくれます。

『昨日、実家に寄ったときにもらったもので……。傷物だけど、ごめんなさいね』、と笑顔。

見ると、大きな葡萄がどっさり入っていました。

私の足を気遣って頂き、かえって気を遣わせてしまいました。

 

実際のところ、何をしに行ったのかわからないくらいのお土産を頂き、人の温もりに感謝しつつ帰途に着きました。

 

今日も、これから暑くなりそうです。

朝方まであった薄い雲は、まるで蒸発したかのように、今では見つけることさえできません。

頭上には、青い空が一面に広がっています。

ただ、心なしか天井が少し高くなったように感じました。

 

 

もう、夏も終わりですね。

遠い記憶は、すでに心象風景となって原型さえとどめていません。

どの夏だったかさえ、もう判別すらできません。

でも、確かに存在したはずの残り香は、曲を聴くたびに鼻の奥に広がっていきます。

カーステのボリュームを上げ、車の窓を全開にして聴いていた『サマー・ドリーム』。

脂がずっしりと乗ったぶりのように、思いっきりギラギラと跳ねていたように思います。