メアリー・ポピンズのような曇り空が、頭上一面に広がっています。

陽射しは遮られ、足元まで届きません。

気温も落ち着いていて、西からの風が雨の匂いを感じさせます。

 

夏本番前の小休止といったところですね。

 

昨日の硬筆のお稽古で、先生に「まずは、楷書に真剣に取り組んでいきます」、と伝えました。

しっかりとした書き順を覚えていないのに、行書は難しいものです。

どんなことにも言えますが、はじめのうちの見様見真似は感覚を掴むためには確かに大切なことだと思います。

意味や意義を考えると、やはり基本をしっかりしておかないと上達へのレールには乗れない気がします。

 

先日のダンスの時にようやく気付いたことがあります。

スロー、スロー、クイック、クイック。

このままでも楽しそうには見えるのですが、キレのようなものがまったく感じられません。

くるっと回るスピード感をどう出すか、ということを考えていたら、楽譜と同じだということに気が付きました。

四分音符がふたつ並んでいる時に、1.5と0.5に分けます。

こうすると、私みたいなものでもそれなりに雰囲気が出てきます。

スロー、スローをスローー、スロー(=クイック)みたいにしてみると、スロー(=クイック)の時にくるっと勢いよく回れました。

思わず先生に「これですね」、と笑顔で伝えました。

 

おもしろいもので、意味がわかってくると、どんどん楽しくなってきます。

お互いの気持ちがわかるようになると、二人の距離が縮んでいくようで嬉しくなるとと同じかもしれません。

 

プロットが定まると、ストーリーは勝手に先へと進んでいくものです。

 

 

それらの基本の入り口に立つまでが、感覚と苛立ちに右往左往してしまい、モチベーションの熱量を維持できなくなって失速してしまうことが多々あります。

感覚はとても大切なことですが、感覚だけではどうしようもないことも事実です。

何かにぶつかった時、立ち止り、これまでを省みては先を見て、可能な限りベターな方策を考えます。

内側に向かうのではなく、新たな風を取り込みます。

 

見方を変えると、感じ方も変わるもの。

感じ方が変われば、気持ちのモチベーションは一気に上昇気流へと。

 

今度の日曜日に行われるオールディーズのダンスパーティー。

そこで、色々と試してみようと思います。

本番前のジルバ。

曇の隙間を縫うように、一筋の光が差し込んでくれる気がします。

 

 

やっぱり、私の基本は『アメリカン・グラフィティ』です。

この映画を初めて見たのはVHSのビデオでした。

リアルタイムで映画館で見ていた人たちを羨ましく思います。

雑誌『メンス・クラブ』で紹介されていましたね。

高校生の頃です。

アメリカに憧れて、元春を通してサリンジャーを知った頃です。

いまだに『ライ麦畑でつかまえて』は好きですが、最後まで読んだことがありません。

その方が、いいのかもしれませんね。

三方五湖の湖がみっつしか見えないのと同じように……。