今日は雨で気温も低いとの予報でしたが、頭上には青空が広がっています。

4月1日。

日本では、いろんなことが新たにはじまります。

今回は、元号もです。

今年は特別な気がします。

昨年から、新たに取り組んだことや、昨年の暮れから新たに知り合えた方と、どれも今の自分には大切なものです。

娘も今日が入社式、明日から初仕事とのこと。

自分の通帳を持っての船出です。

携帯電話代は、まだしばらく面倒を見ていこうと思っています……。

 

天気のいい日には、ふと思い出すことがあります。

それは、心象風景のようなもの。

空は晴れわたり、どこまでも続いている。

そして、陽射しよりも眩しい笑顔、風になびく狂おしいほどの匂い。

いろんな思い出が、頭の中でぐるぐると掻き混ぜられ、一体どれがどのピースなのか判断つかない。

時間と空間、場所さえ判然としないまま。

 

昨日は、久し振りに自分の部屋へ。

小説を読みながら、ステレオのスイッチを入れます。

プリアンプ、パワーアンプ、そしてCDプレーヤーの順に。

『博士の愛した数式』の1章を読み終えたあとは、かなりボリュームを上げて目を閉じます。

指を鳴らして静かにリズムを取りはじめる。

寄り添うようにベースがゆっくりと歩きだす。

かすれた声で囁くように“Keep goin'”、の声。

タイトな黒のドレスが、身体のラインにまとわりつく。

 

“If it takes forever I wait for you

For a thousand summers I will wait for you

Till you're back beside me, till I'm holding you

Till I hear you sigh here in my arms

 

少し先にあるステージで歌ってくれているような錯覚に陥ります。

艶があって、貫禄があって、自信に満ち溢れています。

バックを支える演奏も素晴らしいです。

やっぱり、きちんとしたオーディオ装置で聴くと、雰囲気や空気感まで伝わってきます。

ライブだからかもしれませんが、録音状態も素晴らしいのでしょうね。

オススメの一枚です。

ローラ・フィジィで、アルバム『At Ronnie Scott's』より。

シェルブールの雨傘『I will wait for you』。