今日は霧雨です。
少し先に見える山は雨に煙っています。
穏やかな一日のはじまりにはうってつけのような気がします。
連日のパソコンの疲れか、昨日は10時過ぎに眠気が襲ってきました。
事務仕事が一番苦手です。
脳みそが、今にも蕩けてしまいそうで、行数を追う目が同じところを往ったり来たり……。
レスター・ヤングとテディ・ウィルソンのアルバムが、心地よく耳に入ってきます。
ほんのひと時でも、こんなふうにゆっくりとした時間を感じられるのは嬉しいですね。
レスター・ヤングの演奏には緊張感がまるで感じられません。
ダラダラしているわけではなく、音楽そのものを楽しんでいるような悦びに満ちた演奏で、繰り出されるフレージングに粋を感じさせます。
丁々発止のようなアドリブの応酬も確かにジャズの魅力ではあります。
けれども、雲が遮光カーテンのように陽射しを和らげてくれる今日のような日には、レスター・ヤングのテナーの音色がしっくりきます。
昨日は、従業員ともゆっくりと話す機会があり、おおむね理解した様子で、今日は朝から清々しい表情を見せてくれています。
レスター・ヤングとテディ・ウィルソンのように、真剣に向き合いながらもくつろぎに満ちた時間を共有できれば、互いに穏やかな気持ちでいられることでしょうね。
もうずいぶんと長いです、その従業員との付き合いは。
23年くらいになりますかね……。
途中、私の手から離れて、違う仕事をしたことが10年ほどありました。
彼の成長を遅延させている原因は甘えです。
そのことを彼自身も理解しています。
付き合いが長い分、気づかないうちに私の存在が彼の父親になってしまっているように思います。
彼の子供が高校生になるまでに、無理ならその先になる頃には会社を譲ろうと思っています。
彼自身も、それに向けては頑張ってはいるのですが、うまく気持ちが沿っていかない時もしばしば……。
いいことだけではなく、すべてを受け入れる。
感情に流されず、理知的に考え、状況に対処できるように、今は礎を築いている段階です。
お世話になっている取引先の社長とは、そういう話をしています。
イントロのあと、たった一音吹いただけで、その場をピンと張りつめた空気に変えてしまうマイルスの存在感は凄いの一言です。
厳しさの裏側には、優しい笑顔があります。
私は、取引先の先代の社長から多くのものを学びました。
でも、どんなことかと問われると、具体的なものを上げることはできません。
考え方のようなものなのかもしれませんね。
今日は、書道教室に見学に行きます。
文字を丁寧に書くことはできますが、綺麗ではありません。
また、左利きであるため、小筆の使い方は子供の頃より全然だめです。
万年筆さえ、紙に突き刺さります。
ボールペンでの流麗な文字を目指そうと思います。
すっと、胸ポケットから、パーカーやシェーファー、クロスなんかのボールペンを抜き出して、すらすらっとサインするなんて、ちょっと憧れます。
つい、粋なボールペンを買ってしまったので……。
フェラーリのエンブレムが付いています。
レスター・ヤングとテディ・ウィルソンのアルバム『プレス・アンド・デディ』。
一曲目の『オール・オブ・ミー』と『恋のチャンス』が大好きです。
粋ですよ、本当に。
気心の知れた仲ですね。
ピアノがサックスに丁寧に寄り添っています。


