玄関を出ると、夜明け前に降りた露を朝陽がきらびやかに映し出していました。

 

何かいいことがはじまりそうな予感をはらんでいるように思え、無意識に気分が上がります。

 

今日は、今年になって一発目の社交ダンスの個人レッスンの日です。

 

まずブルースをしっかりして、そのあとは前回の続きのワルツをお願いしようと思います。

 

 

どんなことにも共通しますが、楽しみたいけど楽しみ方がわからない、ということがあります。

わからないから外への一歩を踏み出すことに躊躇してしまいがちに……。

結局安穏な自分の殻に閉じこもってしまい、鬱々した気持ちを抱えてしまう……。

いつまでたっても、行動範囲が広がっていかないもどかしさを感じてしまう……。

 

反対に、初めて経験したことに思いのほか気持ちをくすぐられ、興味が尽きずに“もっと、もっと”というふうにのめり込んだりもします。

こうなると際限なく今以上の悦びや楽しみを貪欲なまでに探しては動き回り、そうしているうちに自分の求めていることへの縮まらない距離感の虚しさに気づくことになります。

限界効用逓減の法則ですね。

 

少し前にニュースで見て驚いたことがあります。

芸能人を檻に入れ、それを見に行く人で近隣の方が迷惑を被り、取りやめたと……。

ある程度の結果を想定しないのは、大人としてはどうか、と思います。

 

面白いことを“もっと”、というのがそうさせるのかもしれません。

なくならないいじめにしても、程度が助長され最後には自殺に追い込んでしまいます。

痴漢や盗撮に関しても同じことが言えます。ついには手が後ろに回ってしまいます。

お金を出せば、性的欲求はある程度解消されるはず……。

 

 

グラスから溢れたおいしいワインは、行き場を失い、至る所へと流れ出します。

今まで飲んだことのない人の喉を潤すことになるかもしれません。

 

情報とはそういうもので、有用なものならいいのですが、精巧に練られた偽物がありとあらゆるところに平然と横たわっています。

 

遠くからでも獲物を捕らえる鷹のような鋭い目で世の中を見渡していきたい、と思います。

 

 

本物のエンターテイナーですね。

エルヴィスはオールディーズとしては括れません。

声に優しさと温もりに溢れ、表情には少年のようなあどけなさを残しています。

若い頃、埠頭でカッコつけて真似して歌ったことがあります。

思い出すと笑ってしまいますが……。

just call my name

and I'll be right by your side

I want your sweet helping hand

my loves too strong to hide

エルヴィスの『ONE NIGHT』の歌詞の一部です。

カッコよすぎです。

『ELVIS 30ナンバー・ワン・ヒッツ』