今朝は雨も上がり、雲の隙間から青空が顔をのぞかせています。

 

12月も早いもので半ばを迎えました。

 

今年も残すところ、あと二週間です。

 

先日、二十歳くらいの頃に使っていたシステム手帳を見て、

来年からは、これをずっと使っていこうと思いました。

 

岐阜の友人とも、このシステム手帳のアドレスに、

彼の実家の住所や電話番号を記していたおかげで、

昨年からまた会うようになりました。

 

革製でところどころ何か液体(おそらく雨だと思いますが)のしみがついています。

金具は錆びついていて、年季を感じさせます。

茶色のSAZABYのものです。

当時は、システム手帳が流行りました。

ご存知の方も多いはず……。

 

 

あるとき突然風向きが変わり、ふと立ち止まってはあたりを見回す。

 

気づくと、目の前に大きな石が、まるで前方の視界を阻むように立ちはだかっている。

 

およそ背の高い壁だ。薄ら笑いさえ浮かべ、冷ややかにこちらを見下ろしている。

 

頬を撫でる生暖かい風は、次第に虚無感を増幅させていく。

 

 

多かれ少なかれ、こんな状況を誰しも経験したことがあると思います。

 

私の場合、28歳くらいだったと思います。

 

それまでは、自分は何でもできる、という自信があり、

石橋容疑者のように身勝手に振舞ったこともありました。

 

スピード超過で90日の免停を食らってしまい、それでもこっそりとハンドルを握ったこともありました。

 

あるとき、喧嘩沙汰を起こしてしまい、駐在所の方が来られ、

ついでに「わかってるんだから、ダメだよ」、

なんて忠告されたこともあります。

 

一年半くらいかかりました。

 

当時、人と会ったりするのがひどく億劫にかんじられ、

無気力そのものでした。

 

自分は、何にもできないと。

 

自分を置き去りにしたまま、世の中は動いている。

 

そのときに親身になって、喫茶店や大阪あたりに連れ出してくれたシューズ・ショップのオーナー。

 

訃報を聞いて、感謝してもしきれない思いが怒涛となって胸を叩きます。

 

 

風向きは、何度も変わります。

 

しっかりと意識を取り戻し、足元を見下ろすと、

そこには先へと続く道が標されていることに気づきます。

 

ドードーやいかれ帽子屋、トゥイードル兄弟や白い騎士さんに助けられて、

成長していく自分を強く感じます。

 

ずいぶんと季節を巡り、歳月を駆けてきたように思いますが、

まだまだ勉強することが多いことに気づきます。

 

いつまでたっても子供みたいだな、

と思う今日この頃です。

 

You know that every day is such a beautiful day

I want the whole world to dance and sing

So, don't you dare hang your head

 

グレン・フライの『I found somebady』の歌詞の一部です。

重苦しかった空気から解き放たれたような、

身軽さを感じさせるソロでの第一弾。

高校生の頃、素敵なお姉さんがいるレコード・ショップで購入しました。

アルバム『NO FUN ALOUD』より。