紅葉にはうってつけなのでしょうが、

微妙な空模様が続きます。

 

心の持ちようも、行ったり来たりの停滞気味。

 

バイクに関しては、この一週間というものエンジンすらかけていません。

 

今度の土日には、海岸線を流してこようと思います。

 

 

秋が深まっていくと、ふと頭に浮かぶ歌があります。

 

『奥山にもみじ踏みわけ鳴く鹿の

 声聞くときぞ秋はかなしき』

 

歳を重ねるごとへの哀歌のように響きます。

 

ずいぶんと無駄なことをしてきたような気がします。

 

でも、それは振り返ることでわかること。

 

その真っ只中にいるあいだは、必要なことなのか、正しいことなのか、

客観的な視点が持てない分、とりあえず前を向くしかありません。

 

私の場合は、人にどう見られるか、ということをまったく気にすることなく、

自分が興味を持つことに重点を置いてきました。

 

アパレルの頃、百貨店の営業回りをしているときに、

銀座のとある百貨店の課長補佐さんに「今日は、3型のスーツか? 珍しいな」、

と言われ、頭をかきながら、「これっすか? ディオールです」、

と笑顔で返しました。

すると、「やっぱり違うね。たまにはいいね、こういうのも」、

なんて、口元に笑みを漏らしながらスーツに視線を貼り付けていました。

 

私は、心の中で「しょうがないな」、と苦笑いです。

だって、新宿の駅前の専門店で購入したどこのブランドかわからない19,800円の安物スーツです。

 

最近では、和洋問わず、飲食店で少し混むと、

名前を書いてください、と言われることがあります。

 

先日、娘が通う短大の学園祭に一緒に行く前に、

レストランで食事をする際に、『おちゃのみず』と書きました。

娘には、そういうことはやめてほしいと馬鹿にされてしまいました。

 

娘がまだ小さい頃、助手席に座らせていた時に、

「お父ちゃんは、目をつぶっても運転できるよ」

と言って、助手席側の左目だけを閉じて運転したことを思い出します。

 

昔から、少しだけ困らせてしまう性格は、一生治ることはないと思います。

 

前輪のスポークの錆び取りをしながら、

紅葉が深まっていく裏山を見上げ、

いつのまにか通り過ぎてきた時間の速さに気づく今日この頃です。

 

 

伊藤銀次さんで『BEAT CITY』。

中学生の頃だったかな、と思います。

大滝詠一さんを筆頭に佐野元春さんや山下達郎さんをよく聴いたものです。

そのアルバムの中の『ドント・メイク・ミー・ブルー』という曲があります。

アルバム中、この曲が一番好きです。