昨日は、お世話になっている社長に会ってきました。

 

取引先との相談、というのが建前で、

本当のところは、社長就任のお祝いの品を渡すことです。

 

先代の社長には、本当にお世話になりました。

新店舗のオープンの際には、必ず応援にかけつけ、

知らないうちに工事をしている業者さんへ、社長からの支持の伝達に汗を流していました。

 

見かけは、やくざの親ビンみたいな方でした。

目で人を殺す、というのは、まさにあの社長のためにあるような言葉です。

そんな言い方をしたら――晴天を切り裂いて轟く雷のように――天国からお叱りの声が聞こえてきそうですが……。

ときどき見せる笑顔がたまらなく可愛いのです。

以前、ネクタイを頂き、そのお礼としてクロスのボールペンを差し上げました。

 

余談ですが、巷を賑わせているボクシングの会長とは、雲泥の差です。

 

先代の社長が亡くなり、その社長の息子さんが、アメリカから帰って来られ、

今から約10年くらい前に、専務となられました。

 

先日の社長就任までは、前体質での常務が社長を引き継ぎ、会社を盛り立てておられました。

 

おこがましいですが、就任祝いとして納めてください。

以前、社長に差し上げたことのあるクロスのボールペンです。

 

そう伝えると、新社長は、笑顔で「父はブランドにこだわらない人でしたが、そういえばクロスのボールペン、使っていましたよ」、と言ってくれました。

嬉しさが溢れ、涙が出そうなくらい感激しました。

 

あの社長、使ってくれていたんだな、と感慨で胸がいっぱいになりました。

 

「これからも、どうぞよろしくお願いいたします」、と結び、事務所をあとにしました。

 

 

私の自慢です。あの社長の記憶の中に、確かに自分がいた証です。

嬉しくて、たまりません。

 

チャップリン作曲、ナット・キング・コールで『スマイル』。

ほのぼのした気持ちにさせてくれます。