マチネの終わりにある素敵な人がすすめてくれた、「大人のせつない恋愛小説」。こんな陳腐な表現をするのが申し訳ないくらい緻密に計算された美しい話。どうしても惹かれあう二人、ままならぬ恋。人を愛するということの意味深さ、かけがえのなさ、罪深さに胸を打たれた。それだけでなく、音楽の意味、戦争の惨さ、様々なことを考えさせられた。過去は未来に向けて開かれているということ。感慨深い作品でした。久々に読書が面白いと思えた。