原 尞 | 禄のブログ

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今年3月に、原 尞 の新作 『それまでの明日』 が出た。 前作から実に14年振りである。  

 

原 尞は、1988年に私立探偵・沢崎が登場するハードボイルド長編 『そして夜は甦る』 でミステリー界に颯爽とデビュー。        
89年の第2作 『私が殺した少女』 で直木賞。       

長編第3作 『さらば長き眠り』 が95年、第4作 『愚か者死すべし』 が04年と書き継いできたが、 

長編第5作を読むには、実に14年待たねばならなかった。      

  
90年に連作集 『天使たちの探偵』 が上梓されているが、長編に限っていえば、30年間に5作品という超寡作。        
        
さて、この新作を普通に読んで、それでお終い・・・では、あまりにも勿体ない。 ということで、『それまでの明日』を読む前に、これら5作品を読み返した。    

 

    
私立探偵・沢崎は、原 尞が大好きなレイモンド・チャンドラーが生み出したフィリップ・マーロウに対するオマージュ!        
        
両切のピース、ポンコツのブルーバード

西新宿はずれのうらぶれた通りにある老朽ビル2階の探偵事務所

看板は嘗ての相棒の名前のままの<渡辺探偵事務所>  

大竹秀雄の囲碁の本を愛読・・・・・ずっと変わらない。      

        
そして、チャンドラーを彷彿とさせる比喩表現が楽しい!