ジルコンは、タンザナイトと共に
新しく12月の誕生石に追加された石です。
これで、12月の誕生石は4種類になりました。
ジルコンは地球上でも一番古い鉱物と言われ、
2001年にオーストラリアで採取されたジルコンの結晶を
アメリカ・ウィスコンシン大学の地球科学者らが解析した結果、
約44億年前に生成されたものであることが判明しました。
ジルコンはダイヤモンドに次ぐとされる屈折率が特徴で、
無色のジルコンはダイヤモンドの代用石として用いられることがありますが
ジルコンには二重屈折という特徴があり、
ジルコンを通して文字や線を見ると二重に見えるため、
容易にダイヤモンドと見分けがつきます。
ジルコンの宝石言葉は「夢想」「安らぎ」です。
ジルコンの色には無色(クリアジルコン)、青、褐色などがありますが
ブルージルコンのほとんどは、カンボジアで産出した褐色ジルコンに
加熱処理を施したものです。
加熱して青色を呈するジルコンは、カンボジア産のもののみとのことです。
ジルコンのモース硬度は6.5~7.5で、比較的丈夫で扱いやすい石です。
また、透明感のある石でもあるので、タンザナイトと同様に
ジルコンが12月の誕生石に追加されたことを歓迎なさる方は
多いのではないでしょうか。
ジルコンの珍しい特徴として、複屈折(二重屈折)があります。
これは石に光を当てた時に光線を2本に分離させる性質のことを指しています。
内部で光が屈折するので、より複雑に厚みを増して見えるというわけです。
ジルコンと同じ性質を持つ宝石として、ペリドットやエメラルドなどがあります。
また、ジルコンはダイヤモンドのような
「ファイア」と呼ばれる虹色の輝きを持つことでも知られています。
ファイアとは、角度の違う小さなカットを幾何学的に組み合わせた
ファセットカットという加工を施すことで生じる、虹やプリズムのような輝きです。屈折率の高いジェムストーンほど美しいファイアが見られますが、
その代表格とされているのがダイヤモンドです。
ジルコンもダイヤモンドに引けを取らない高い屈折率を持っています。
ジルコンは基本的に天然石ですが
よく似た名前の代替石としてキュービックジルコニアがあり、
そちらは人工石である点にご注意ください。
ジルコンを浄化する場合は、水や日光浴は避け
月光浴、水晶、ホワイトセージなどがよいでしょう。
COBRA情報におけるクリアジルコンの意味は「プロテクション」です。
プロテクション(保護)の石は、黒い色のものが多い中
透明な石でこの意味や効果を持つものは珍しいです。
ジルコンに接して、安らぎや保護を感じてみませんか。