ウッドデッキのメンテナンス | In My Life■無印良品の家

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建築士の視点から見た「無印良品の家」(木の家)の紹介を中心に、
インテリア・音楽・食べ物・旅行・日々の出来事を自由に書いています。

ウッドデッキを敷地内に造った方には、

たぶんメンテナンスの参考になる記事です。



注文住宅か建売住宅か、またどのハウスメーカーで

建てたかどうかも関係ありません。


ただ、「無印良品の家」以外の方が参考にする場合は、

材質をよく確認されることをお勧めします。





■「無印良品の家」のウッドデッキ

この記事を書くきっかけは、今日(2012年1月9日)付の

無印良品の家 MUJI新宿家センター モデルハウスブログ 」です。

(↑リンク有)



「無印良品の家」の『木の家』で建てた方の多くは、

ウッドデッキを採用していると思います。

In My Life■無印良品の家-木の家
画像は「無印良品の家」HPから拝借。


『窓の家』や『朝の家』で採用している方もいるかもしれません。



また、ウッドデッキは標準仕様ではなく、オプション仕様ですし、ざっくり言えば

数十万円しますから、都心部などでは採用していないケースもあります。



安くはありません。¥



その理由は、材料だと思います。

イペ材という高品質の木材を使用しています。



横浜港の大桟橋に使用されているのも、イペ材です。

In My Life■無印良品の家-横浜大桟橋

コンペ物件だったので、建築業界でも2002年頃に話題になりました。

写真はネット上で拾ってきました。





■ウッドデッキに対する苦情

実を言うと、僕は新築して半年ほど経った頃に、

やんわりと苦情を言ったことがあります。


退色が早過ぎる!と。




外構の記事 (2011年10月28日付)で紹介しましたが、

我が家は、庭らしい庭がない狭い敷地です。(←リンク有)


1本のシンボルツリーのみ。


どちらかと言えばデザイン上の理由で、アプローチ部分に

狭いながらもウッドデッキを採用しました。




横浜港の大桟橋の写真でもそうなんですが、

下の写真を見れば「退色」の意味がすぐお分かりでしょう。


●新築して1ヵ月後の写真(2011年2月26日)
In My Life■無印良品の家-新築時のウッドデッキ

      ↓

●新築して8ヵ月後の写真(2011年9月24日)

In My Life■無印良品の家-8ヵ月後のウッドデッキ


定期的なメンテナンスが必要という話はあったけれど、

こんなにグレーっぽくなるとは思っていませんでした。




ところが…





「退色」ではなかった(っぽい)

先に「モデルハウスブログ」を読んだ方は既にお分かりの通り、

高圧洗浄によって元の色に近いぐらいまで復活したそうです。


In My Life■無印良品の家-ウッドデッキ高圧洗浄
画像は上記で紹介した「モデルハウスブログ」の記事から拝借。


どうやら木からでるアクのようなんですね。



春になって暖かくなったら、塗料を買って自分で塗り直そうと

思っていたところ、この記事の情報を見てびっくり。


もちろん、「上から塗る」というのもメンテナンス方法の1つとしては

決して間違っていないと思います。



しかし高圧洗浄でこれだけ元の素材の色が戻るなら、そうしたい。

上から塗ったものは、いつかまたはげてしまうのだし。


というわけで、とっても嬉しいメンテナンス情報でした。ニコニコ




なお、ウッドデッキにもいろいろあり、安い物は質が悪く、

5年程度で木が腐るものもあると聞いたことがあります。

(横浜港の通り、イペ材はそんなことはないでしょう。)


木材に適したメンテナンス方法があると思いますので、

なんでもかんでも高圧洗浄すれば良いわけではない、

ということも覚えておいてください。



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■(補足)本当の家作り

思うに、まだ歴史の浅い「無印良品の家」。

スタッフも全てを把握しきれていない可能性があります。


実際、建てた当初にウッドデッキのメンテナンス方法として、

「高圧洗浄すれば良い」というアドバイスは、ありませんでした。




でも、建ってからが本当の家作りだと僕は思っています。

決して擁護しているわけではなくて、僕自身のに対する考え方として。




建売住宅でも同じです。


一見すると「完成した物を買う」ように見えるけれど、

塗り直したり、貼り直したり、壁を取ったり作ったり、

編集しながら住み続けるのが、本来の家のあるべき姿だと思います。

(構造体は取っちゃダメよ。NG



昔の日本家屋もしかり。

無印良品の家もしかり。



「編集しやすさ」というのは、永く住む家に求められる大事な性能の1つです。

永く使える、変えられる。



改めて、家作りの理想形を示した良いコンセプトだと思います。