1ヵ月ほど前に、講習を受けてきました。
何の講習か、簡単に言えば 防災ボランティア。
でも物資を運んだり、がれきを片付けたり、炊き出しをするといった
直接的な手助けをするわけではありません。
この講習会によって取得するのは、
「応急危険度判定員」という資格です。
タイトルの通り、『建築物の応急危険度判定』を行います。
被災地(の映像など)で、こんな貼紙を見たことがありませんか?
これを貼るのが、応急危険度判定員です。
行政からの指示があれば被災地に行って、その建物がどういう
状態なのかを分かりやすく示すことにより、
「二次災害を防ぐ」ことが主な目的です。
1回目の大きな揺れで躯体が損傷し、でもなんとか建っている。
そういう建物は、余震で倒壊する可能性がありますから。
注目すべきは、一番左の「調査済」。
安全と書いてあるわけではありません。
これは、建物を安全と宣言するには詳細な調査を要するけれども、
簡易な調査をした限りでは大丈夫そうですよ、というニュアンスです。
応急危険度判定は、「広く浅く」行います。
詳細な調査を1軒1軒行うのではなく、まずはできるだけたくさんの
建物に対して、どういう状態なのかを示すことが重要です。
建築士という資格を生かして、災害時にできることはないか。
そう思って参加することにしました。
各都道府県で講習会を行っており、講習会に参加すれば
「防災ボランティア登録証」が取得できます。
ただ…実際のところ応急危険度判定を行う機会というのは、
一生に一回あるかないかです。
東日本大震災は津波による被害という特殊事情が
ありましたが、東京都から派遣されたのは
公務員を中心とした十数人だったそうです。
でも、出番が無い方が世の中にとってはいいことですね。