テレビと間取り | In My Life■無印良品の家

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建築士の視点から見た「無印良品の家」(木の家)の紹介を中心に、
インテリア・音楽・食べ物・旅行・日々の出来事を自由に書いています。

みなさんの家で、テレビテレビの存在感はいかほどでしょうか?

家庭におけるテレビの存在って、ケースバイケースですよね。


僕はどちらかというと「テレビっ子」です。

昔もそうだったし、今でも家にいる時はだいたい付いています。


でも昔と違い、ドラマバラエティをほとんど観なくなりました。

ニューススポーツDVD用といった感じです。

順調にオジサン化している証拠でしょうかね。にひひ




家族の会話を重視してテレビをあまり付けない家庭も

最近では多いと聞きます。

子どもがいると、観る頻度や番組が変わりそうですね。




家作りにおいても、その人や家庭なりの考え方次第で

テレビ廻り(LDK)の作り方が変わってくると思います。


そんなわけで、今回は『テレビが間取りに与える影響』に
ついての僕の個人的な見解です。




■テレビの配置

我が家の間取りを考えた時、僕はテレビの配置

そこそこ重視しました。


狭い家だからそれほど難しい話ではないのですが、

極端に言えばLDKのどこからでも画面が見えるように

したかったのです。

注文住宅の建て方■無印良品の家-LDKとテレビ
↑キッチンから見たリビング。



スポーツ大好きの我が家はスポーツ番組の比率が高めです。


たいていのスポーツは、しっかり観たいシーンと、他のことを

やりながら流して観てもいいシーンがあります。

(がんばっている選手の方々には申し訳ないけれど。)


実際、100%じっくりテレビにかじりつくわけではないんですよね。



つまり、ちょっとした合間の時間に食事の後片付けをしたり

飲み物をついできたり、キッチンやダイニングからテレビが

見えていると都合がいいんです。


応援している選手」や、「リプレイ」だけ観ることってありますし、

スポーツ以外でも、朝のバタバタの準備の中で

天気予報だけ観たい」っていう時もありますよね。




また、キッチンにいる人もテレビの話題に参加できるように

したいと思っていました。


子どもが「あれってなぁに?」ってテレビを指さして質問して

きた時に応えられるようなイメージです。


どれだけそういう機会があるかは分かりませんけどね。にひひ





それから、リビングにおける具体的なテレビの配置計画に

おいては、反射を考慮すると良いと思います。


「無印良品の家」のモデルハウスでも、南側の大きな

掃き出し窓と向かいあうようにテレビが配置されていることが

ありますが、あれはモデルハウスだからできることです。



テレビの画面を見た時に、その反射した先に明るい物、例えば

照明や窓などがあると、写り込みが発生しやすくなります。


学校の教室で、廊下側の前の方の席から黒板を見たら反射して

見にくいために、前方の窓にカーテンをしたのと同じ理屈です。





また、テレビとソファを向かい合わせて設置する場合、

「テレビ側の壁」~「ソファの背もたれ」までの寸法は、

  最低でも1.5間(2,730mm)

  できれば2.0間(3,640mm)

確保したいところです。


「テレビの高さの3倍以上」とか言われますが、住宅の

リビングにおいては通常のテレビの大きさからすると、

1.5~2間が自然な距離だと思います。


ブラウン管との時代と違って、テレビを部屋の角

設置する少なくなりましたね。


コーナー用のテレビ台もめっきり見なくなりました。






■「テレビ」の特徴

この10年、テレビ業界は激変期でした。

薄型化、地デジ化、PCや携帯での視聴など、
数十年続いたブラウン管の時代とは大きく変わりました。


チャンネルをガチャガチャ変えていたテレビを知っているのは、

僕らの世代(今の30代)がギリギリではないでしょうか?


そして今、家電としてのテレビ業界は縮小傾向にあります。

最近では、パナソニックのテレビ事業大幅縮小が
ニュースになったばかりです。


今後もどうなるかわかりません。



例えばプロジェクター方式で壁さえあればどこでも

テレビになるような時代が来るかもしれないし、

シート状の素材のテレビが開発されるかもしれません。


でも、形は変われどテレビがなくなることはないでしょうね。



見られること自体が目的」の家電って、

テレビ・パソコン・携帯などが代表的ですが、

離れた場所からでも見られるようにリモコンを使うのは

テレビぐらいです。



情報の取得しやすさ、情報量、コストなどの点で

優れているのだと思います。



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テレビについて、思っていることを書きました。


家作りをする際には、単にテレビ用のコンセント類を準備する

だけではなく、「テレビをどこから観たいか」

ある程度意識することをお勧めします。


それによってリビング廻りの窓や壁だけでなく、

キッチンやダイニングの位置・向き・高さにも影響します。




とはいえキッチンから見えようが見えなかろうが、

重要視するもしないも各家庭の自由です。



我が家のように日当たりを重視しない家だってあります。



僕と同じ考えの人ばかりだったら、

キッチン独立型の家なんて皆無になってしまいます。



家作りの優先順位は、本人たちが決めれば良いのです。