内部・外部造作工事<中盤> | In My Life■無印良品の家

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建築士の視点から見た「無印良品の家」(木の家)の紹介を中心に、
インテリア・音楽・食べ物・旅行・日々の出来事を自由に書いています。

前回は、外装は断熱材が施工され、

内装は徐々に設備の位置も見えてきて、

困ったちゃんしょぼんが登場したところまででした。


(何の事だかわからない人は、<序盤>をお読みください。)



内部・外部造作工事としてはこれからが中盤戦。

今回も写真中心に紹介します。




■内部・外部造作工事③

(2010.12.04 着工から48日目、上棟から15日目)



【外部】


外観はこんな感じ。
注文住宅の建て方■無印良品の家-外観
え?前と同じじゃないかって?

いやいや、ちゃんと変わってます。

シートで見えないだけです!


交差点からほぼ定点写真を撮ったから、

そのうちパラパラ漫画的に記事にしようかなぁひらめき電球

でもきっと、同じようなシートの写真ばっかりだガーン



外壁を近くで見ると、こうなっています。
注文住宅の建て方■無印良品の家-外壁下地

前回、柱や梁と断熱材が気密テープできれいに

平らになっている写真を載せました。


今回はその上に施工されたものです。


「タイベック」という白いは、透湿防水シート

その名の通り、

湿気は過させ、分は”のが役割です。


湿気を通すことで、結露しにくくし、カビの温床となったり、

木材が腐食するのを防ぎます。


防水することで、万が一外壁材の隙間から

入り込んだ水が中に入ってくるのを防ぎます。



ちなみに、基礎工事で捨てコンの下に敷いたのは

防湿シート(or防湿フィルム)」。


あれは、床下からの湿気をぐためのもの。

もちろん水も防ぎます。

普通のビニールをイメージすればよいでしょう。

名前が似ててややこしいですね。




【内部】


こちらが階段・吹抜廻りの内観です。

注文住宅の建て方■無印良品の家-内観
吹抜けに階段はまだ付いていません。

覗き込んでいるのは不審者ではなく、です。


この日は、妻一家とテニスをした帰りに

ちょこっと寄っただけでした。


続きまして…↓






■内部・外部造作工事④

(2010.12.11 着工から55日目、上棟から22日目)



【外部】


外観はこんな感じ。

注文住宅の建て方■無印良品の家-外観

今回も使い回しじゃないかって?

いやいや、良く見てください。


前と違いなんか長い材料が置いてあって、

現場の兄ちゃんが見えるでしょ?

(間違い探しですね目



シートの中は、ぱっと見は前回と同じ。

注文住宅の建て方■無印良品の家-外壁下地

ちなみに透湿防水シートの上の小さな木材。


隙間だらけのように見えますが、

決して手抜きや欠陥ではありません。



この木材は、下のシートを抑えるのと同時に、

外壁との間に隙間をつくり通気すること、

そして外壁材を支えるという重要な役割があります。


木造でも鉄骨造でも、こういった外壁下地材のことを

胴縁」(どうぶち)と言います。


胴縁は、外壁材の長手方向と直行方向に設置します。



そしてこちらが、まさに外壁施工中の写真。

注文住宅の建て方■無印良品の家-外壁張り中


木の家』では、ガルスパンという材料を使います。


『窓の家』『朝の家』の方、ごめんなさい。

塗仕上や窯業系サイディングとは施工方法が異なります。

外壁材についての詳しい情報は…きっといつか別の記事で。


ガルスパンの断面。
注文住宅の建て方■無印良品の家-ガルスパン断面

時々ガルバリウム鋼板の住宅を、「倉庫・工場っぽい」

と否定する人がいます。

(少なくともネット上にはちらほら。)


確かにそれらの建物の外壁として、ガルバリウム鋼板は

よく使用されますし、外観だけの話としては一理あります。


しかし性能は、全く異なります。



上の写真のように、「ガルスパン」には鋼板内部に断熱材

充填されていて、それ単体でもかなりの断熱性能があります。


もちろんメインの断熱材は既に施工済みですから、

断熱材が二重になっているイメージです。


外断熱の上に外々断熱、といった感じです。


倉庫や工場で使用されるのは、厚さ0.5mm程度のペラペラの

鋼板ですから、表面の材質は同じでも性能は全く違うのです。




なお、ガルスパンのについてはこちら。↓
注文住宅の建て方■無印良品の家-ガルスパンカラー
シルバー ブラック ホワイト ネイビー モスグリーン


上の写真は、無印良品の家のモデルハウスブログ内、

豊中店の記事(7/21)より拝借しました。



たしか「メタリックグレー」もあったような…?

この辺りの選択肢は、時々刻々と変わっていきます。



我が家は基調色として「」を採用し、

エントランス廻りだけ「シルバー」を使ってみました。

アクセントというほどの色の差は

ぱっと見ではわかりませんね。


注文住宅の建て方■無印良品の家-外壁色切替

外壁に白を使うのは少し勇気がいります。

もちろん汚れる可能性は高いです。

気にする方は、シルバーの方が良いと思います。


でもそもそも汚れにくい材質であることや、

実際に見学会で見た家の白い外壁が素敵だった

(その人も建築関係者でした)ことで、

魅力を感じた白に決断しましたグッド!




【内部】


こちらは洗面所(の後ろの壁)。
注文住宅の建て方■無印良品の家-分電盤配線

ユニットバスが設置されました。

それから、分電盤に配線が集まっています。


最初は浴室の湿気が心配ではあったのですが、

最近の商品は湿気対策が施されていること、

新築前のマンションや実家のマンションも

洗面所にあることから、ここにしました。


分電盤が玄関にある家もありますね。

できれば、普段は目立たず、いざという時に

いじれる場所に設置したいところです。



分電盤の完成後の写真がこちら。↓

注文住宅の建て方■無印良品の家-分電盤完成

扉と干渉しないぎりぎりの位置にピタッと

納まっています。



こちらは洗面所内、洗濯機や洗面台側です。
注文住宅の建て方■無印良品の家-洗面所

換気扇のスリーブ(右上)や、スイッチ・コンセントの

穴(黒い長方形)が開けられてるのがわかります。


天井にはダウンライト用の穴(黒い丸)もありますね。





少し上↑の「分電盤&浴室」の写真の方が

分かりやすいかもしれませんが、石膏ボードの色

違いがお分かりでしょうか?


普通の石膏ボードの表面の紙は黄土色っぽい

のに対し、水廻りには「耐水石膏ボード」という物を

使用するのが一般的で、こちらは表面の紙が、

くすんだ緑色をしています。



石膏ボードは水に弱い材料です。


上から、ビニルクロス塗装(AEP)仕上を

することで、直接濡れることがないようにします。


それでも万が一濡れても大丈夫なように、

水がはねうる場所の壁には「耐水石膏ボード」を

使用するのです。

(人によって「耐水」だったり「防水」だったりします。)


我が家の場合、特に指示したわけでもないのですが、

洗面所、トイレ、キッチンの壁がそうなっています。



解説しておいて変な話ですが、どこまで使うかは

正直微妙なところ。


トイレの壁はそんなに濡れないし、じゃぁ天井は普通の

石膏ボードでいいの?って気もするし。


ほんとは、天井も耐水石膏ボードのが望ましいと思います。


ぶっちゃけた話、普通の石膏ボードとどの程度の

性能の差があるのか、僕も詳しく知りません。


ただ「水廻りには耐水石膏ボード」というのは定石です。


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<追記>

通常の石膏ボードの吸水率が30~40%に対し、

耐水石膏ボードの吸水率は5~10%だそうです。

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こちらはリビング、塗装前の階段もありました。
注文住宅の建て方■無印良品の家-鉄骨階段の元

手すりや踏み板も搬入されています。


余談ですが、我が家の階段の取り付けは

結構遅くなりました。


穴の位置のズレ?か何かがあったらしく…。

最終的にはちゃんと階段は付いています(笑)




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次回は内部・外部造作の終盤です。


仕上工事との明確な境界はないんですけどね。