スイッチ・コンセント②(主にスイッチ) | In My Life■無印良品の家

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建築士の視点から見た「無印良品の家」(木の家)の紹介を中心に、
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前回、「スイッチコンセントはちゃんと確認しないと、

後で後悔しますよ~」って話をしました。


■スイッチ・コンセントの確認事項


主にこの3つです。


 ①どんな仕様か。

 ②平面的な位置は適切か。

 ③高さは適切か。



①の「仕様」とは、どんな種類かってこと。

詳細は、おいおい説明します。


②の「平面的な位置」は字のごとく、

平面図の中で、どこにあるのかをそれぞれ確認します。


③の「高さ」。これは平面図ではイメージしにくいですね。

展開図があればそこに記入できるのでよいのですが、

全室の展開図があるとは限りません。


というか、そもそも普通の工務店は展開図まで作らないでしょう。

「無印良品の家」は原則作るはず。

少なくともうちの時は、全部の部屋ではないにしても、

重要な普通に描いてくれました。




さて、平面図を見ながら基本的には打合せが進んでいきます。


平面図では高さについての情報がわからないので、

通常は「FL+400」というような表記をします。

「FL」は「Floor Level」の略です。


省略して「+400」のように書くこともあります。

要は、“床からいくつの高さですよ”ということです。


じゃあ、その数字はどの部分か?というと、

通常は“スイッチやコンセントの中心の位置”を表します。

ごく一般的な縦長のタイプは、縦120mm、横70mmです。

ということは、スイッチやコンセントのプレートが

家具などに当たらないための位置の検討ができますよね?


例えば、壁際に置くテーブルの天板の高さが、FL+700の場合で、

そのすぐ上にホットプレート用のコンセントが欲しい場合。


縦120mm÷2=60mmだから、

「テーブルの横のコンセントは足元じゃなくて、FL+760にしてください。」

と伝えれば良いのです。


まぁ一般的には、テーブルの買い替えや施工誤差などの余裕を

考慮して、FL+800ぐらい、という要望にするでしょう。


この時に、「テーブルの上でホットプレートを使いたい」という

具体的な目的を伝えた方がよいです。


そうすれば、仮にそれがうまくいかない場合の代替案や、

自分では気が付かなかった、よりベストな仕様のものを

提案してくれるでしょう。



ようやく本題に入る準備ができました。

相変わらず前置きが長くてすいません汗



今回は「スイッチ」についての具体的なアドバイスです。



■スイッチの仕様


【標準的な仕様】


「木の家」の標準仕様は、ごく一般的な

パナソニック製の商品だと思います。


注文住宅の建て方■無印良品の家-スイッチ(標準)

使いやすく、種類も豊富です合格


「朝の家」は覚えていないけど、

「窓の家」は、確か無印らしいデザインの、小さくて

シンプルなスイッチだったと思います。



【例外的な仕様】


どんな種類があるかというと…

たくさんあります!


とりあえずパナソニック電工のリンクを貼っておきます。


http://denko.panasonic.biz/Ebox/densetsu/switch_concent/switch/index.html



うちはそれほど多くの種類は使いませんでした。



やってよかったと思ったのは、ネーム入り


注文住宅の建て方■無印良品の家-スイッチ(ネーム入)

スイッチが3つ以上ある場合はぜひお勧めです。


ちょっと考えればもちろんどれでどこを付けるのか

わかってるんだけど、疲れてたり病気だったりして

頭が回転しない時ってあるじゃないですか。


とりあえず押して間違えたら消して他を押し直す。

そんな無駄な操作が、ネーム入りにするだけで激減します。



それから、とったらリモコン


注文住宅の建て方■無印良品の家-とったらリモコン

写真はパナソニック電工のHPから拝借しました。


寝室に使っています。


スイッチが一部外れるようになっていて、枕元に持っていき、

そこから操作します。


リモコンを外した状態でも、もとのスイッチでON/OFFが

操作できるんです。


説明が難しいなぁ(笑)


とにかく、リモコンなのに邪魔にならない。

これって嬉しいですよね。



それから、一部にほたるスイッチも使っています。

生活での貢献度は低めかも。



うちは使っていませんが、換気扇のタイマーなんかも有用です。



外のポーチの明かりは、センサーとタイマーの

両方で管理しています。

スイッチもありますが、ほとんどお任せ状態ですね。

暗くなったら点いて、12時頃には消える、という感じ。



玄関の中に入ったら点くように、玄関にセンサー付照明を設置する

ケースもあると思いますが、僕はあまり好みではないですね。


そういうマンションに住んでいたことがあるんです。

気持ち的な問題なんでしょうけど、

「家を出る時に玄関の明かりが点いてるのが気になる」んです。


数分すれば消えるって頭ではわかってるのに。




スイッチというとほとんど照明のためのものですが、

床暖房インターホン給湯器などの大き目の操作盤が何ヵ所か

出てくるので、打合せの時に大きさなどを確認しておきましょう。


注文住宅の建て方■無印良品の家-スイッチ(ニッチ)

我が家は階段の登り口にいろいろと集中していて、

通常のスイッチより出っ張りが大きいのが分かっていたので、

引っかけたりしないようにニッチを作ってもらい、その中に

操作盤などを設置してもらいました。(上の写真)





■スイッチの平面配置


【標準的な平面配置】


当然ですが、その部屋の出入口が基本。


開き戸は、扉が開く側の部屋の、開いてすぐの場所。

扉を30°ぐらいしか開けなくても押せるぐらいの感じ。

90°開けないと押せないような配置は×。


家具などの状況によっては、扉が開かない側の壁でも

いいと思います。


あくまで、「動線」を意識してください。



【例外的な平面配置】


一番使うのは3路スイッチです。


寝室などの大きくない部屋は、出入口の扉の脇に

1ヵ所スイッチがあれば足りますが、

面積の大きい部屋(LDKなど)や、

細長い空間(廊下・階段など)は、どちらでも消せるように

した方が便利です。



暗い部屋に「ただいま」をする時。

全部消して「おやすみ」をする時。

暗い部屋から「いってきます」をする時。


その状況をイメージして、

暗闇の中を歩く距離を、一歩でも短くできるようにしましょう。





■スイッチの高さ


【標準的な高さ】


通常、FL+1200の位置に取り付けます。

普通の身長なら、この高さが使いやすいです。

おそらくこれまでのお住まいもこの高さでしょうから、

わさわざ変えることもないと思います。



真っ暗な部屋で、手探りでスイッチの場所を探すことも

ありますから、部屋ごとに変えるようなことはせず統一

した方が、見た目も使い勝手もいいでしょう。




【例外的な高さ】


我が家で唯一の、スイッチの高さの例外。

キッチンで手元を照らすための照明のスイッチが、

カウンター回りの腰壁の高さに合わせています。


注文住宅の建て方■無印良品の家-スイッチ(キッチン用)

写真のスイッチの高さはFL+950ぐらいです。

上の方に見えるのが、スポットライトです。





■裏話


我が家の工事の際、角の四角いシャープな「スクエア」タイプの

スイッチ・コンセントのはずが、最初なぜか角の丸い

「ラウンド」タイプが付いててビックリ目


単なる電気屋さんの勘違いでした。

「前の物件がうんたらかんたら…間違えちったわい」みたいな。


プレートの取り換えだけなので、すぐに手配して特に

問題はなかったけど。誰にでも間違いはあるものです。


こういうエラーは、手直しが楽なうちに発見したいですね。