美優紀side 












今日はついに高校の卒業式。





ギリギリ卒業が決まった私は
彩ちゃんと大喜びした。










そして久しぶりの学校へと向かう。


妊娠五ヶ月のお腹は
まだみんなにはバレてないみたいで、




「みるきー久しぶりやん!」


「元気やった?」



なんてたくさん声をかけてもらった。








無事卒業式も終わり、
彩ちゃんと二人であの公園へと向かう。






ベンチに腰かけ、思い出話に浸る。



「これから会える日限られてくるけど
私は絶対、美優紀のこと
見捨てたりしいひんから。」




そう言って微笑む彩ちゃん。











「あ、そうや美優紀これ。」


小さな白い箱を渡される。

開けてみると
綺麗なネックレスが入っていた。



「可愛い!これどうしたん?」


「美優紀にプレゼントしたくて。
後ろ向いて?」



そう言ってネックレスをつけてくれた。





「ありがとう、大切にするな。」






























そしてあの日から
数ヶ月が経った平日の夜。





彩ちゃんから着信があった。


「もしもし美優紀
元気にしてる?」


「うん!元気やで。」


「よかった。最近会えなくてごめんな」


「彩ちゃんだって
忙しいねんから仕方ないよ。」



そう伝えると、



「なぁ美優紀?
来月から一緒に暮らさへん?」


「え?」


「今な海外にいる親戚の家
借りてんねんけど 私ひとりじゃ広すぎるし、
この距離やと美優紀に会える日
限られてくると思うねん。
それに仕事もだいぶ落ち着いてきたし。
これを機にどうかな?」


それを聞いた私は
すごく嬉しくて、


「うん!一緒に暮らしたい!」









そして一週間後、
私たちの生活は始まった。