彩side 










朝目が覚め、立ち上がると
激しい頭痛に襲われた。

忙しい生活を送っていたせいか
体に限界がきたのだろう。






”美優紀ごめんな、風邪ひいたみたい。
移すと悪いから少しの間会われへんわ”




そうメッセージを送り
静かに目を閉じる。










数時間後、目が覚め携帯を見ると



”大丈夫?ゆっくり休んで、
元気になったらまた会おな”


なんてメッセージが届いていた。
ただ単純に美優紀の声が聞きたくなった。



”なぁ、声聞きたい。”


”だめ。寝ないと治らんよ?”


”少しでいいから電話したいねん。”


そう送ると少しして電話がかかってきた。


「もしもし、彩ちゃん大丈夫?」


「私は大丈夫やで。
美優紀、今日は何しとったん?」


「今日は赤ちゃんのこと
ママに話した。」


「どうやった?」


「怒られちゃった。でもね、
ママに産みたいって話したら
おばあちゃんも来て一緒に説得してくれたよ
みゆの好きなようにしなさいって。」


「よかったやん!」











「なぁ彩ちゃん。私もう
泣かないって決めてん。強くなりたい。」


「美優紀…。
せやな、一緒に頑張ろな。」


「久しぶりにいい報告できた。
だから安心して?早く治してな。」


「うん!」
















美優紀の元気な声が聞けて安心した。