美優紀side 











「なんか会うの久しぶりやね。」


「せやな。それで話って何?」




そう言われ、重い口を開く。










そして、


「私…妊娠してん。」









そう、打ち明けると



「…。それって俺との子なん?」



その質問に少し腹が立った。


「当たり前やん。」


「ごめん…。

少し考えさせて」


驚くのも無理はない。

だけど彼にとって
嬉しい話じゃなかったってことは
表情を見てわかった。









そしてその後、彼の車で
彩ちゃんの待つ家へと帰った。














「おかえり。どうやった?」


「なんか、あんまり
喜んでもらわれへんかった。」






そう笑うと、何かを悟ったのか
私の頭を撫で




「今は体大事にして、
お腹の子を守ってあげるのが
美優紀の仕事やねんから、
他の事は何も気にせんでいい。

美優紀のことなら私が守ったるわ。」







そう微笑む彩ちゃんを見ると、
また涙が溢れた。だけど心強くて、
私は一人じゃないんやって安心した。



















ありがとう、彩ちゃん。