アメリカのジャーナリストで元ニュースキャスター&記者のウォルター・クロンカイト氏が
7月17日ニューヨーク州内の自宅で長期闘病生活の末、死去しました。92才でした。
第2次世界大戦従軍記者として欧州戦線を取材。その後、1962年~81年までCBSの
看板ニュース番組“CBSイブニングニュース”のアンカーマンを務め、真摯な報道姿勢など
からアメリカ国民70%以上の人が支持し、別名「大統領よりも信頼できるニュースアンカー」
・「アメリカの良心」と呼ばれ、アメリカのテレビジャーナリズムの象徴と評されたりするなど
アメリカを代表するジャーナリストのひとりとなりました。
63年のケネディ大統領暗殺を涙ながらにいち早く報じ、ベトナム戦争報道では、ある時
期から世論が反転するような要因となる報道・コメントを発し、以後ベトナム戦争反対の論
が隆起し始めるという、アメリカでは世論に最も影響のある立場のジャーナリストでした。
ジョンソン大統領がクロンカイト氏のベトナム戦争不支持を嘆き、大統領選不出馬決定の
一要因にもなったと言われています。
それほど世界のジャーナリズムでは影響が大きく、アメリカ世論に影響を持ち続けたジャ
ーナリストでした。
サイモン&ガーファンクルの曲 「きよしこの夜」 のバックでニュースを読み上げるニュース
キャスターの声はクロンカイト氏です。
“CBSイブニングニュース”の終わりには必ず 「今日はこんなころです」 と締めくくること
で知られました。
「え? だれかの真似してる?」
「日本にも似た人がいた!」
そう!
あの「筑紫哲也」さんが 「ニュース23」 で最後に締めくくる言葉ですね。
それほど日本のジャーナリズムにも大影響を与えた人なんですね。
ウォルター・クロンカイト氏の安らかな永眠を祈念しています。
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