土木もスマホ、通信機能生かしてデータ共有
(ケンプラッツ 2012/01/25)
スマートフォン タブレット端末 iPad 大成建設 iPhone IT(情報技術)化を進めるほど事務所のパソコンに向かう時間が増え、現場を見る時間が削られてしまう──。従来型のITによる業務効率化が、かえって別の負担を増やしている皮肉に、現場からは困惑の声が聞こえる。
こうした矛盾を解消するのが、iPhone(アイフォーン)などのスマートフォンやiPad(アイパッド)などのタブレット端末だ。各技術者が、自身のニーズに合ったアプリケーション・ソフトウエア(アプリ)を組み込んだ機器を現場で携帯することで、事務所のパソコンを使わなくてもIT化の効果を享受することができる。
大成建設とフェンリル(大阪市)が開発した「Field Pad(フィールドパッド)」は、サーバーに保管している図面データなどを、iPadやiPhoneを使ってネットワーク経由で閲覧するツールだ。図面の任意の場所に目印となるピンを立てて、メモや写真を添付する編集機能も備える。
開発のきっかけは、従来のシステムでは図面閲覧が不便だったことだ。同社の建築部門は、三菱商事が運営するシステム「作業所Net」を使って新築工事の施工図の大半をサーバー上で管理し、関係者間で共有している。最新の図面を確認するには、現場事務所のパソコンから作業所Netにアクセスして閲覧する必要があった。現場の技術者は、そのために事務所と施工現場を往復しなくてはならない。
そこで同社はスマートフォンやタブレット端末に着目。施工現場から直接、通信ネットワークにアクセスして、最新の図面を閲覧できるシステムを構築した。
インターネット上の無料ファイル保管サービス「Dropbox(ドロップボックス)」とも連携可能だ。Dropboxに図面を保存すれば、作業所Netに加入していない企業でもField Padで図面を閲覧できる。
大成建設では、2月中に社外への販売も始める予定だ。アプリの価格は1500円を予定している。