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BIMによるマーケティング戦略で、市場を切り開く(3)
(ケンプラッツ 2012/02/23)



BIMによるマーケティング戦略とは


 日本は第2次大戦後から1980年代までは、需要が生産を上回ることが多かったため、製造業界ではよい製品を安く、大量に作るという企業中心の「プロダクトアウト」の考え方が主流だった。90年代以降、モノがひととおり普及するとこうしたやり方は消費者には受け入れられず、顧客のニーズをくみ取って製品の開発や販売に生かす顧客志向の「マーケットイン」に変わってきた。


 同様のことがBIMの活用法にもいえるのではないか。これまでの建築設計事務所や建設会社のBIM活用は、いかに効率的に設計施工の生産性を高めるか、といった自社中心の考え方に基づいたものだった。しかし、プロダクトアウトと同様に「早い、安い、品質がよい」だけでは、成熟した日本の建設市場で成長するには限界がある。


 これからは、BIMによっていかに顧客のニーズを実現するかという「顧客志向のBIM」に進化していくことが求められる。そうしてこれまでにはなかった建物を市場に供給できれば、建設の市場を拡大していくことも可能になるだろう。つまり、「BIMによるマーケティング戦略」を本格的に考えるべき時代に来ているのだ。


 「マーケティングの4P」という考え方がある。顧客ニーズに合った製品やサービスを提供する際に考えるべき基本的な要素は、「製品(Product)」、「顧客(Place)」、「価格(Price)」、そして「販売促進(Promotion)」という4つのPを効果的にマッチングさせるというものだ。建設業の場合は「製品」とは建物自体だけではなく、建物を完成させるための設計・施工のサービスも含まれるだろう。

BIMによるマーケティング戦略とは、「BIMならではの建物や設計・施工サービス」(製品)、「BIMを必要とする施主の選別」(顧客)、「BIMならではの短期・長期のコストパフォーマンス」(価格)、「BIMならではの建物や設計・施工サービスの売り方」(販売促進)の4つを追求し、最適に組み合わせることだ。


 先に紹介した大林組のシンガポールの工場プロジェクト受注に当てはめると、BIMによる短工期の実現を必須とするオイルカンパニーという施主を営業ターゲット(顧客)に選び、ファーストトラックにより工期短縮(製品)やコスト削減(価格)、そしてプレコンストラクションサービスを含めた分かりやすい説明(販売促進)によって、BIMによるマーケティングの4Pを実践した、との解釈も可能だろう。