人種差別、経済格差、ジェンダーの不平等、不適切な発言への社会的制裁…。

世界ではいま、モラルに関する論争が過熱している。「遠い国のかわいそうな人たち」には限りなく優しいのに、ちょっと目立つ身近な他者は徹底的に叩き、モラルに反する著名人を厳しく罰する私たち。

この分断が進む世界で、私たちはどのように「正しさ」と向き合うべきか?


正しさとは自分らしくあることピンク薔薇
失われたアイデンティティを取り戻すことと言ってもいい。


フェイクニュースが爆発的に増えている状況について、“ポストモダン的”診断では、人間は真実へのアクセスを完全に失ってしまったとされている。現代社会には、そもそも真実と虚偽を区別する絶対的な基準が存在しない、というのがその理由だ。その代わりに相反する数多くのパラダイム、世界観、イデオロギーが台頭してきて、人は恣意的な判断を下すしかなくなったという考え方だ。

全部ウソ雪だるま

 

しかし、この説は正しくない。実際には、信頼できる客観的な真実も、真実を見つけるための方法も存在する。ただ、真実を見つけるのがとても難しいのだ—この点に、今も昔も変わりはない。かつて、真実を覆い隠すものと言えば、社会のタブーやプロパガンダ、あるいは宗教的な妄想と相場が決まっていた。


科学という妄想もよく売れますねハート


しかし現在では、普通の人々がソーシャルメディアを使って虚偽の情報を際限なく拡散するようになった。しかし、大切なのは目を離さないことだ。どの時代のどの社会にもナンセンスや欺瞞、嘘や偽りが栄える隙間は存在した。

また、世界的な右傾化を通じて力を回復した反動的・反民主主義的権威主義が、虚偽の情報を利用して進歩的な発展あるいは進歩主義者に「敵」のレッテルを貼り、反自由主義的な権力奪取を試みているとする“政治的な”診断も正しくない。フェイクニュースは決して“右翼”特有の問題ではない。政治スペクトルの左のほうでもとんでもないナンセンスが信じられている。伝統的に、メディアや科学の分野はどちらかと言えば左寄りであるため、ニセの情報に対しては右派のほうが敏感だ。政治的な診断では、現象の本質を捉えられない。

右派の方が、左翼特有の、と言ってる時点で虚偽チュンちょうちょ
 

自己選抜と集団的信念の均等化

“心理学的な”診断も深みに欠ける。

たとえば、カナダ人心理学者のゴードン・ペニークックらが人間の「一見意味深に思える戯言」に対する弱さや、不合理な主張にだまされる際の心理を研究している。政治的に好都合な嘘をすぐに信じ込む愚か者として生きたくないのなら、「でたらめに対する耐性」を高める必要があるので、研究自体には意義がある。

アテクシでたらめ耐性めっちゃ高いですオッドアイ猫

でたらめ学の権威といっても過言ではない犬

 

しかし、個人の批判的思考力や合理的認知能力が乏しいことが理由でフェイクニュースが“増加”しているわけではない。批判的思考能力がここ5年ほどの社会の大部分で、急速に大幅に低下したとは考えられないからだ。したがって、これには構造的な理由があると考えざるをえない。

批判的思考能力の高い個人を隅っこに追いやり、思考能力の乏しいアホに活躍の場を与える構造がある看板持ち

 

また、いわゆる情報の「エコーチャンバー」があって、そこで私たちは同じような考えを抱く人々とともに同じナンセンスを分け合いながら消費しているという説もあるが、神話にほかならない。現実には、私たちはかつて以上に多くの情報を得ていて、まわりにいる人たちが考えていることをよりよく理解している。だからこそ、どの信念が「自分たち」のグループに属し、どれが「他人」のものとして避けるべきなのかがはっきりとわかるのだ。

エコーチャンバーは神話かもしれないが、エコーチェンバーは現実です。
「自分たち」のグループに属する信念とか、「他人」のものとして避けるべきとか言ってる時点でエコーチェンバー入ってますよだれ

 

身のまわりの他人たちが何を信じているのかをよりよく知れるようになったからこそ、私たちは自分のグループ内で意見を一致させることが可能になった。社会の分断により二極化が起こるのではなく、アイデンティティにもとづく自己選抜と集団的信念の均等化により二極化が進むのである。

要するに人間社会が野生動物の社会に近くなってきたってことだ。
真のアイデンティティが戻りつつあるってことだなヘビ
 

科学者による陰謀

ときには、特定の個人が金銭目的で不信感や不安をあおるために、フェイクニュースを広めることもある。それこそ陰謀だ。過小評価されることが多いようだが、少数の科学者の集団が民間のシンクタンクや財団、あるいは職業団体の姿をまとって世間に意図的に偽りの情報を流すことは、実際には頻繁に起こっている。世間の共通理解を切り崩すために、文字通り特定の業界から雇われて傭兵のごとく活動する学者も少なくない。

これぞ陰謀キューン
反ワク半キチ陰謀論界隈などと蔑んで、必死こいて否定している技術屋もいますがおばけくん

 

物理学者のフレッド・ザイツとフレッド・シンガーは第2次世界大戦中に原子爆弾の製造に参加した。その2人が、1979年から1985年にかけて、R・J・レイノルズ・タバコ・カンパニーのためにある計画を指揮した。計画の目的は、喫煙は無害だと証明するのに適した科学データをでっち上げることだった。

宮城のG様に聞かせてやりたいネザーランド・ドワーフ

喫煙は無害!は明らかにでっち上げ。
だからといって喫煙は有害だー!などと叫んじゃだめでつよ。
それもでっち上げですからね照れ

 

米国宇宙計画に参加した経歴をもつ物理学者のウィリアム・ニーレンバーグとロバート・ジャストロウは1989年に発表したレポートで、化石燃料の消費と世界の気候変動のあいだに因果関係はなく、酸性雨は人為的な大気汚染ではなく火山の噴火を原因としていると主張した。

そのような戦略は、世間の人々あるいは政治家の大半がそのような嘘を信じなくても十分な効果を発揮する。科学的な結論がまだ出ておらず、反対意見も存在すると認識させるだけで、緊急の問題への対処に欠かせない政治的な決断力が鈍るのである。

それでオッケー昇天
科学的な結論が出てもいないのに政治的な決断力なんか持ち出そうものなら、、、
欧米かー!みたいな爆笑